研究課題/領域番号 |
15590842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
野島 美久 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 教授 (90201699)
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研究分担者 |
小島 至 群馬大学, 生体調節研究所, 教授 (60143492)
廣村 桂樹 群馬大学, 医学部, 助手 (70292597)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | アクチビン / フォリスタチン / 腎臓の再生 / 腎線維化 / 線維芽細胞 / 形質転換 / 筋線維芽細胞 / 腎繊維化 / 繊維芽細胞 / 筋繊維芽細胞 |
研究概要 |
1)腎間質由来の線維芽細胞を用いた試験管内の研究 アクチビンは腎間質由来の線維芽細胞の増殖を促進するとともにα平滑筋アクチンの発現やタイプIコラーゲンの産生を誘導すること、アクチビンの阻害因子であるフォリスタチンの投与により上記のアクチビンの作用が抑制できること、変異アクチビン受容体を強制発現させてアクチビンの刺激伝達を阻害しても上記のアクチビン作用を抑制できること、TGF-・の刺激により腎間質線維芽細胞のアクチビン産生が誘導され、TGF-・刺激によるタイプIコラーゲンの発現はフォリ木スタチンで部分的に抑制できること、を明らかにした。これらの成績はアクチビンが腎間質由来の線維芽細胞に働いて筋線維芽細胞への形質転換を誘導することを意味する。 2)一側尿管結紮ラットを用いたin vitroの研究 アクチビンのアンタゴニストであるフォリスタチンを尿細管間質障害モデルである一側尿管結紮ラットに投与することにより、フォリスタチン投与が腎間質の線維化を抑制することを明らかにした。以上のことより、アクチビンは内因性の腎線維化因子として機能している可能性が高く、腎線維化治療の新たな標的分子になりうると考えられた。 3)尿細管前駆細胞の同定 組織幹細胞には「分裂速度が非常に遅い」という特徴を利用して、成体腎におけるSlow Cycling Cellすなわち尿細管前駆細胞の同定を試みた。さらに虚血・再還流障害後の回復過程のごく初期からこのSlow Cycling CellはDNA合成を開始し、その後分裂を繰り返して成熟した尿細管上皮へ分化するという、腎幹細胞的な役割を果たす細胞集団であることを明らかにした。さらに、2)で用いたUUOのモデルにおいては、この尿細管前駆細胞が間質線維芽細胞への前駆細胞としても機能する可能性を明らかにした。
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