研究課題/領域番号 |
15590864
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
腎臓内科学
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研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
内海 甲一 日本医科大学, 医学部, 助手 (60291150)
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研究分担者 |
飯野 靖彦 日本医科大学, 医学部, 教授 (60134706)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | ファブリー病 / 酵素補充療法 / α-ガラクトシダーゼ / ビトロネクチンレセプター / maltese cross(マルタの十字) / グロボトリアオシルセラミド |
研究概要 |
多くの腎疾患の病因は未だ明らかではないが、インテグリンをはじめとする接着分子が、その発症進展に深く関与している事を示唆する臨床的知見、実験結果が報告されている。我々は、腎組織損傷の程度を知る診断方法として、尿中ビトロネクチンレセプター(VNR、インテグリンαvβ3)の測定法を開発し、ファブリー病患者の尿中ビトロネクチンレセプター排泄量増加を報告し、腎障害発症進展との関連の可能性を示してきた。また、ファブリー病患者の尿細管上皮細胞由来の脂肪顆粒細胞である卵円形脂肪体は、偏光顕微鏡下でmaltese cross(マルタの十字)とよばれる重屈折性偏光像がみられる。酵素補充療法(ERT)を行った古典型男性患者Fabry病患者4名に対して、尿中ビトロネクチンレセプター(VNR)の排泄量の測定、卵円形脂肪体の観察等を経時的に行い、ERTの効果判定の非侵襲的な指標の可能性について検討を行った。ERT開始前4例とも尿中VNRの排泄、尿中の卵円形脂肪体がみられたが、ERT開始6ヵ月後より、尿中VNR排泄量の低下、卵円形脂肪体の形態変化が認められた。この変化はERT開始後2年経過後もみられており、尿中VNR排泄量の低下、卵円形脂肪体の形態変化がERTの効果判定の非侵襲的な指標になり得る可能性が示唆された。今後さらに症例数を増やし、また長期による尿中VNR排泄量、卵円形脂肪体の形態変化を観察し、ERTの効果判定の簡便な指標となり得るか否かを検討する。また、尿沈渣中にmaletese cross(マルタの十字)が認められたことが契機となり、ファブリー病の確定診断に至った患者を経験し、maletese cross(マルタの十字)の観察が、同疾患のスクリーニング検査として有用である可能性が考えられた。今後尿沈渣の症例数を増やし、同疾患のスクリーニング検査としての有用性を検討する,
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