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孤発性アルツハイマー病の発症メカニズム:HDL沈着症としての側面

研究課題

研究課題/領域番号 15590878
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 神経内科学
研究機関群馬大学

研究代表者

山崎 恒夫  群馬大学, 医学部, 講師 (80200658)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
キーワードコレステロール / 神経細胞 / ニーマン・ピック病 / アルツハイマー病
研究概要

孤発性アルツハイマー病の原因を解明する糸口として、私は脳内におけるコレステロール代謝に注目した。以前より脳内の老人斑形成とアポリポ蛋白Eとの関連性が示唆されてきたが、アポリポ蛋白Eは脳内ではHDLに含まれていることから、HDLを介したコレステロール輸送の障害がアルツハイマー病の発症に関与している可能性を考えた。この仮説を検証するべく、まず神経細胞におけるコレステロールの分布を明らかにし、神経細胞に対するHDLコレステロールの役割を解明することとした。ラットの海馬神経細胞を培養し、コレステロールに特異的に結合するfilipinで染色すると、コレステロールは胞体と樹状突起、並びに軸索に存在することが判明した。この染色性は培養の初期段階から認められ、神経細胞の成熟段階とはとくに関連が見られなかった。一方、細胞膜表面のコレステロールを特異的に染色するとされるBCθで染色を行うと、未熟な細胞では染色性が全く認められなかった。しかし、細胞が成熟しシナプスを形成する段階となると、BCθの染色性が認められた。したがって、細胞表面のコレステロールは神経細胞の成熟段階に依存して出現するものと考えられた。以上の結果は、樹状突起上のコレステロールがシナプス形成やその維持に関与している可能性を示唆するものである。そこで、コレステロールの輸送障害を基盤にもっNiemann-Pick type C病のモデル神経細胞でコレステロールやシナプスの分布を観察した。興味深いことに、このモデル細胞では軸索上にコレステロールが認められなかったが、シナプスは形成されていた。このことは、シナプスの形成には細胞表面のコレステロールの関与が低いことを示唆していると思われる。

報告書

(3件)
  • 2004 実績報告書   研究成果報告書概要
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2005 2004 その他

すべて 雑誌論文 (3件) 図書 (2件) 文献書誌 (4件)

  • [雑誌論文] Axon-dominant localization of cell-surface cholesterol in cultured hippocampal neurons and its disappearance in Niemann-Pick type C model cells2004

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki, T et al.
    • 雑誌名

      European Joumal of Neuroscience 20

      ページ: 2015-2021

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Axon-dominant localization of cell-surface cholesterol in cultured hippocampal neurons and its disappearance in Niemann-Pick type C model cells2004

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki, T et al.
    • 雑誌名

      European Journal of Neuroscience 20

      ページ: 2015-2021

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [雑誌論文] Axon-dominant localization of cell-surface cholesterol in cultured hippocampal neurons and its dissapearance in Niemann-Pick type C model cells2004

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki T
    • 雑誌名

      European Journal of Neurosciences 20

      ページ: 2015-2021

    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [図書] Assays for analysis of APP secretion and recycling in Amyloid Precursor Protein : A practical approach2005

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki, et al.
    • 総ページ数
      9
    • 出版者
      CRC Press
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 関連する報告書
      2004 研究成果報告書概要
  • [図書] Assays for analysis of APP secretion and recycling in Amyloid Precursor Protein : A Practical approach2005

    • 著者名/発表者名
      Yamazaki T
    • 総ページ数
      9
    • 出版者
      CRC Press
    • 関連する報告書
      2004 実績報告書
  • [文献書誌] 山崎恒夫: "コレステロールとアルツハイマー病"遺伝子医学. 7・1. 23-26 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 山崎恒夫: "認知機能障害の成立機序"日本臨床増刊 痴呆症学 (1). 61・9. 15-20 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 山崎恒夫: "神経ベーチェット病"Clinical Neuroscience. 21・8. 910-912 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書
  • [文献書誌] 山崎恒夫他: "図解神経内科学テキスト"中外医学社. 321 (2003)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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