研究課題/領域番号 |
15590898
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
神経内科学
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研究機関 | 大分大学 (2004-2005) 大分大学(医学部) (2003) |
研究代表者 |
熊本 俊秀 大分大学, 医学部, 教授 (40134936)
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研究分担者 |
上山 秀嗣 大分大学, 医学部, 講師 (20281214)
荒川 竜樹 大分大学, 医学部, 助手 (90363548)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2005年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 遠位型ミオパチー / クロロキン・ミオパチー / 封入体筋炎 / rimmed vacuoles / GNE / 抗GNE抗体 / 変異GNE導入細胞 / リソゾーム / モデル細胞 / ubiquitin / proteasome / MuRF-1 / Atrogin-1 / lysosome / M6PR / 細胞モデル / SiRNA法 / lysosome system / 遺伝子組み換え蛋白 / Apg遺伝子 |
研究概要 |
縁取り空胞を伴う遠位型ミオパチー(distal myopathy with rimmed vacuoles ; DMRV)の病態解析と治療法の開発の目的を果たすために以下の研究を行なった。すなわち、(1)ヒト、動物におけるrimmed vacuoles(RV)myopathy筋の病態解析、(2)GNEの抗体作成とその臓器および細胞内発現、(3)SiRNAを用いたGNEノックダウン細胞および変異GNE遺伝子導入細胞の作製、である。 DMRVと同様に筋線維内にRVを多数認める封入体筋炎(IBM)でもリソゾーム関連蛋白であるマンノース6-リン酸受容体(M6PR)、クラスリンおよびオートファジーに関与するhApg5,hApg12の蛋白やmRNAの発現量が有意に増加していた。筋線維内にRVを多数認めるクロロキン投与ラットの脱神経筋にでもM6PR、クラスリン遺伝子をノーザンブロットや免疫染色で検討し、これらが本筋で有意に増加していることを明らかにした。DMRVと同様にRVが過剰に形成される筋では、リソゾーム系列、とくにエンドゾーム経路およびオートファゴゾーム形成(オートファジー)が亢進していることを明らかにした。 遺伝子組換えGNE蛋白による抗原認識部位の異なる2種類の特異抗体を作製した。Western blotでは79kDaのバンドに反応した。HEK293などの培養細胞、ヒトおよびマウスの各組織および細胞における局在を検討した。GNEはほぼ全ての臓器に発現するが、肝臓で多く、筋では比較的少なかった。GNEは細胞質と核に存在する。分泌細胞や神経細胞では核での発現が亢進していた。 RT-PCR法を用いてTHP-1細胞から採取したヒトGNEのcDNAをpUC118にベクターにサブクローニングし、日本人DMRV患者に最も多いV572Lの変異GNEのコンストラクトを作製し、培養筋芽細胞および分化誘導した筋管細胞にトランスフェクションした。現在、wild-type GNEコンストラクトをトランスフェクションした細胞と比較検討してDMRV発症機序を解析中である。
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