研究課題/領域番号 |
15590939
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
代謝学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
奥屋 茂 山口大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20214083)
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研究分担者 |
江本 政広 山口大学, 大学院・医学部附属病院, 助手 (50294640)
植田 浩平 山口大学, 大学教育機構保健管理センター, 助手 (50325221)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 糖輸送担体 / GLUT4 / トランスロケーション / リサイクリング / アダプター蛋白 / 糖取り込み / インスリン / 脂肪細胞 |
研究概要 |
【目的】 GLUT4小胞のリサイクリングやインスリン依存性トランスロケーションに、GLUT4と結合する蛋白が重要な役割をはたす可能性が考えられている。今回我々は、GLUT4"アダプター蛋白"の存在を想定し、脂肪細胞に発現しGLUT4と結合する新規蛋白p61を新たに同定し、その機能解析を行った。 【方法】 酵母two-hybrid法を用いてGLUT4をbaitに、ラット脂肪細胞cDNAライブラリーからスクリーニングし、データベースサーチより興味ある遺伝子の全長p61をクローニングした。p61の細胞内局在は、mycタグ抗体を用いた間接蛍光免疫染色法により検討した。GLUT4とp61の結合は、酵母two-hybrid法ならびに免疫沈降法により確認した。さらに3T3-L1脂肪細胞に過剰発現させ、GLUT4トランスロケーションならびにインスリン依存性糖取り込みに対する影響を検討した。 【結果】 今回クローニングに成功した新規蛋白p61は、mRNAレベルで脂肪細胞に発現することが確認され、蛋白-蛋白結合に関与するANK構造を一部に持つ540個のアミノ酸から成る蛋白であった。mycタグ抗体による免疫染色法の結果、p61は筋原細胞株のL6-GLUT4myc細胞では核周囲に存在することが判明した。また酵母two-hybrid法や免疫沈降法により、p61はGLUT4と結合することが確認された。さらに、アデノウィルスベクターによりp61を過剰発現させた脂肪細胞では対照(EGFPのみを発現)に比べ、インスリン存在下での膜分画のGLUT4量が増加し、またインスリン依存性糖取り込みが有意に増加した。 【結論】 ANK構造蛋白p61は、GLUT4のトランスロケーションを促進することで、インスリン依存性糖取り込みを促進している可能性が示唆された。
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