研究課題/領域番号 |
15591066
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー・感染症内科学
|
研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
寺井 千尋 東京女子医科大学, 医学部, 助教授 (40188660)
|
研究分担者 |
中川 美紀 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30339014)
梶山 浩 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90328386)
小関 由美 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30266837)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2004
|
研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
|
配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
|
キーワード | アミロイドーシス / SAA / 血清アミロイドA / SAP / 血清アミロイドP / SNPs / 多型 / AA-アミロイドーシス / SAA1 / 遺伝子 / 遺伝子多型 / アミロイド / 関節リウマチ |
研究概要 |
続発性アミロイドーシスの発症には人種差があり、われわれはSAA1γ alleleやプロモーター領域の-13Tが本症発症の危険因子であることを報告した。しかしフィンランド人やトルコ人遺伝子を検討した結果、これのみでは人種差を説明できなかった。そこで本研究では続発性アミロイドーシス発症における、共沈着物質であるアミロイドP蛋白(SAP)遺伝子の役割につき検討した。 データベース検索より得た5'上流の1カ所(TAGを開始点として-443C/T)とSAP遺伝子のエクソン領域に新たに見出した1SNPを含めエクソンの2カ所(439G/A、547A/G)の計3SNPsにつきアミロイドーシス発症との関連を日本人、フィンランド人、トルコ人およびCaucasian検体を用い解析した。 エクソン2の439G/Aはsynonymous mutationでアミノ酸はprolineである。439A alleleは低頻度で日本人のアミロイドーシス群と対照群で差がなく、他の人種とも頻度差はなかった。dbSNPに登録されている547A/Gもsynonymous mutationでvalineである。300から850bの範囲をdirect sequencingにより決定したが、日本人アミロイドーシス群10例と対照群10例は全例547Gのhomozygoteであり日本人では本症の有無による差はないと考えられた。 SAP遺伝子の5'上流-443T/C SNPの頻度は日本人と他の人種で分布が逆転していた。すなわち日本人対照群においては-443C alleleが85%を占めるのに対し、他の人種では-443C alleleは25〜32%であった。日本人も含め3人種においてアミロイドーシス群では-443Tが多い傾向がみられ、フィンランド人アミロイドーシス群ではその傾向が強かった。しかし日本人でアミロイドーシス発症の危険因子であるSAA1γ alleleをもつアミロイドーシス患者ではむしろSAP-443Tの頻度は低下していた。またSAA1 -13T alleleと-443Tとは全く関連がみられなかった。 以上より、SAPには蛋白レベルの多型はなく、SAP多型が直接に続発性アミロイドーシス発症に関連したり、特定のSAA1 alleleと関連して続発性アミロイドーシスの発症に関与する可能性は低いと考えられた。
|