研究課題/領域番号 |
15591075
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
膠原病・アレルギー・感染症内科学
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研究機関 | 独立行政法人国立病院機構(長崎医療センター臨床研究センター) |
研究代表者 |
中村 稔 独立行政法人国立病院機構, 長崎医療センター・臨床研究センター, 先端技術研究部長 (40217906)
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研究分担者 |
八橋 弘 独立行政法人国立病院機構, 長崎医療センター・臨床研究センター, 治療研究部長 (50360855)
矢野 公士 独立行政法人国立病院機構, 長崎医療センター・臨床研究センター, 政策医療研究部室長 (60360856)
藤岡 ひかる 独立行政法人国立病院機構, 長崎医療センター・臨床研究センター, 形態研究部長 (00264226)
石橋 大海 独立行政法人国立病院機構, 長崎医療センター・臨床研究センター, 臨床研究センター長 (80127969)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 原発性胆汁性肝硬変 / 自己免疫性肝炎 / 慢性C型肝炎 / 病因関連抗原 / 予後予測因子 / 抗gp210抗体 / laser microdissection / 遺伝子発現 |
研究概要 |
各種肝疾患の病変局所の遣伝子発現解析のために、肝臓生検組織の凍結バンクの作製を行い、600検体以上の保存を完了し、わが国で最大規模の肝生検組織バンクを設立した。 この組織バンクを用いて、病変局所から部位別の遺伝子発現を正確に定量するために、(1)分解されていない良好なmRNAを抽出するための組織の染色方法、(2)laser microdissection(LCM)法を用いた組織回収法、(3)mRNAの抽出およびcDNAの作製・増幅法について基礎的検討を加え、至適条件を確立した。 この技法を用いて、各種肝疾患の部位別遺伝子発現の比較検討を行い、原発性胆汁性肝硬変の病初期において、Type 1 interferonとtoll-like receptor-3の遺伝子発現が肝実質、門脈域において亢進していることを明らかとした(Laboratory Investigation,2005)。現在、胆管細胞におけるtoll-like receptor-3の発現増強の意義についてトランスジェニックマウスを作製し検討を開始している。 また原発性胆汁性肝硬変の病因エピトープ研究の延長として、病因関連抗原としての核膜孔蛋白gp210を同定した。臨床経過とgp210に対する自己抗体の出現・消長の解析から、gp210の予後予測マーカーとしての意義が明らかとなった(J.Hepatology 2005)。抗gp210抗体測定が予後予測に有用であることが、国立病院機構肝疾患共同研究グループのネットワーク研究でも確認され、予後不良群に対する治療介入試験を抗gp210抗体を血清マーカーとして開始している。Gp210蛋白の発現調節、gp210蛋白とinterface hepatitisとの関連、新たな病因関連抗原の探索についても検討を開始した。 さらに、胆管細胞の免疫制御機構の解析にも着手し、胆管細胞がプロスタグランデインE2産生を介して免疫抑制機構を有することを初めて明らかにした(Hepatology 2005)。
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