研究課題/領域番号 |
15591081
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
藤井 邦裕 (2004) 東北大学, 病院, 助手 (20344674)
今泉 益栄 (2003) 東北大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (40191895)
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研究分担者 |
菅原 明 東北大学, 病院・講師 (90270834)
田中 高志 東北大学, 病院・助手 (10292335)
藤井 邦裕 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (20344674)
佐藤 篤 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (20292336)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 急性前骨髄性白血病 / 変異PML / RARα / ATRA耐性 / Am80 / PML / MRDモニタリング / FLT3遺伝子 / 急性前骨髄球性白血病 / 変異PML-RARα / 分子標的療法 / アポトーシス |
研究概要 |
変異PML-RARαを獲得したATRA耐性のAPL細胞株(UF-1)を用いて、ATRA感受性における変異PML-RARαの役割とそのATRA応答性を検討した。さらに新規合成レチノイドAm80の効果も検討した。 [結果]UF-1細胞は低濃度のATRAでは効果ないが1μM ATRAに対しては分化とアポトーシスを起こした。変異PML/RARα(Arg611Trp)のATRA刺激転写活性は低下し、かつ正常RARαに対するドミナントネガティブ作用は増強した。RT-PCRではUF-1のPML/RARα及びRARα発現はATRA刺激の有無にかかわらず一定であったが、RARβ発現は1μM ATRA刺激により誘導された。Western blotにおいてもUF-1の変異PML/RARαはATRA及びAm80培養で発現量はほぼ一定であったのに対し、正常RARαは1μMのATRA及びAm80刺激により発現が増加した。一方RARβ蛋白は1μM ATRAのみで発現が増加し、1μM Am80で発現の増加はなかった。 [考察]Arg611Trp変異はPML/RARαのRA刺激転写活性を低下させ、正常RARαに対するドミナントネガティブ作用を増強し、UF-1細胞のATRA感受性を低下させていることが示唆された。Am80のUF-1に対する作用は、RARβへも作用するATRAに比較して終末分化とアポトーシスが少ないこと、RARβがATRAにより誘導されたことから、RARβの発現が終末分化とアポトーシスの誘導に関わる可能性が示された。さらにUF-1が変異PML/RARαを発現しながら、1μM ATRAに対する感受性を回復したメカニズムは、変異PML/RARαに比べ正常RARα蛋白発現が相対的に増加したことより、変異PML/RARαのドミナントネガティブ作用が減少し正常RARα機能が回復した可能性が示唆された。
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