研究課題
基盤研究(C)
ペルオキシソーム欠損症は神経症状を中心に重篤な障害を呈する常染色体劣性の遺伝性疾患で、一部の患者細胞では温度感受性を有するものがあり、臨床的にも発熱とともに発熱症または重症化する極めて興味深い現象を呈している。本研究者らは本症の病因、病態、温度感受性現象の解明にむけて、患者細胞やマウスを対象にして遺伝子や蛋白、神経病理学的手法を用いて平成15,16年度の2年間に以下の成果を挙げたので報告する。1.日本国内の全ペルオキシソーム欠損症患者を遺伝子レベルで網羅的に解析し、発症頻度、国内分布および創始者効果を持つ2つの日本人共通変異の存在を明らかにした。2.ペルオキシソーム欠損症で13番目の新規相補性群の存在とその異常がPEX14遺伝子の異常によることを明らかにした。3.ペルオキシソームタンパクの輸送に関わるPex13とPex14の相互作用の解析によりそれぞれのSH3ドメインとPXXP部位が結合し、温度感受性を有する患者の変異ペプチドではその結合が温度依存性に変化することを明らかにした。4.プロテオソーム解析により新規ペルオキシソームタンパクLONプロテアーゼをクローニングし、その細胞内局在と機能について明らかにした。5.発達過程のマウスの小脳を用いて神経細胞におけるペルオキシソームの局在を検討することによりペルオキシソームの神経発生に関わる機序を検討した。
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