研究課題
基盤研究(C)
我々のこれまでの研究結果から,亜急性硬化性全脳炎患者脳より分離した麻疹ウイルス変異株(SSPEウィルス)が,Vero細胞上で麻疹ウイルス野外株リセプターであるSLAM(CD150)や麻疹ウイルスワクチン株リセプターであるCD46とは異なる第3のリセプターを利用している可能性が示唆された。本研究では,その存在を確認し,その分子をクローニングすることを目的とした。VSVシュードタイプシステムを利用したウイルス・エントリ・アッセイと既知麻疹ウイルス特異抗体によるエントリ阻害実験から,SSPEウイルスはSLAMを利用できるがCD46は利用できないこと,これら両者以外の新たな細胞表面分子もSSPEウイルスのエントリに関わっていることが判明した。また,この第3の分子はヒト神経芽細胞腫由来細胞やヒトグリオーマ由来細胞にも発現していることが判明した。サイトカラシンD処理による細胞遊離のSSPEシュードビリオン感染後の細胞融合形成を指標にウイルス・エントリを評価した結果,上記システムによる結果と同様に,シュードビリオンはSLAMを利用できるがCD46は利用できないこと,これら両者以外の新たな細胞表面分子も細胞融合形成に関わっていることが再確認された。VSVシュードタイプシステム評価により,Vero細胞のcDNAライブラリからエコトロピックレトロウイルスベクターを用いてその第3のリセプターcDNAクローニングを行った。別方法としてVero細胞免疫マウス脾細胞からSSPEウイルス侵入阻止単クローン抗体産生ハイブリドーマを得ることによりその当該分子を直接捕まえる試みがなされた。今のところ陽性の結果は得られておらず,現在も進行中である。当該mRNAや蛋白の発現量がかなり少ないためではないかと推測されるためより感度の良い確率の高い方法によるアプローチも模索・検討中である。
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