研究課題/領域番号 |
15591146
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児科学
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
山本 益嗣 兵庫医大, 医学部, 助教授 (40200844)
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研究分担者 |
森田 直子 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (70340966)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 骨髄異形成症候群 / 細胞周期 / 造血幹細胞 / c-kit / TGF-beta |
研究概要 |
(目的) 骨髄異形成症候群が汎血球減少をきたす過程、さらには白血化の過程において、造血幹細胞の細胞増殖分化機構の破綻が予測される。今回、造血幹細胞の細胞増殖分化機構の異常を造血因子および造血抑制因子を介した細胞周期調節機構の観点から解析することを目的とした。 (方法) 正常ヒト骨髄CD34^+CD38^-c-kit^<low/->細胞及びCD34^+CD38^-c-kit^<high>細胞を採取し、stem cell factor(SCF)、thrombopoietin(TPO)、IL-6、IL-3、GM-CSF、G-CSF及びflt3 ligand(FL)存在下serum freeの状況下で36-90時間培養後ヒト骨髄造血前駆細胞のc-kit発現と細胞周期の変化を解析し,更に造血前駆細胞のc-kit発現に於ける細胞周期とTGF-βの関係について明らかにした。 (結果) G_0/G_1期にある細胞比率の最も多い細胞分画はCD34^+CD38^-c-kit^<low/->細胞分画にあった. CD34^+CD38^-c-kit^<high>細胞分画及びCD34^+CD38^-c-kit^<low/->細胞分画ともに表面抗原を変化させること無くS/G_2M期に入る細胞の存在があり,CD34^+CD38^-c-kit^<low/->細胞の方がCD34^+CD38^-c-kit^<high>細胞分画に比しS/G_2M期に入る時間は遅い. CD34^+CD38^-c-kit^<low/->細胞の細胞周期休止期からの解除にはanti-TGF-βは関与しておらず,CD34^+CD38^-c-kit^<high>細胞分画の細胞休止期からの解除にはanti-TGF-βは関与していることより,CD34^+CD38^-c-kit^<high>細胞分画はcell cycle arrestに内因性TGF-βが関与していると考えられた.CD34^+CD38^-c-kit^<low/->細胞とCD34^+CD38^-c-kit^<high>細胞の細胞周期の違いは内因性TGF-βの感受性の違いかもしれない.この現象は骨髄異形成症候群の病因の考える上で興味深い。
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