研究課題/領域番号 |
15591206
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
久住 一郎 北海道大学, 病院, 講師 (30250426)
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研究分担者 |
鈴木 克治 北海道大学, 病院・助手 (70344512)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 双極性障害 / Ca-ATPaseポンプ(SERCA) / プロテインキナーゼC / カルモジュリン / タプシガルギン / ATP2A2遺伝子 / XBP1遺伝子 / 細胞内カルシウム濃度増加反応 / カルシウム / 血小板 / 小胞体ストレス反応 / セロトニン / TCI / NEO-FFI / ATP2A2遺伝子変異 / 一過性細胞質内カルシウム増加 / 容量依存性カルシウム流入 |
研究概要 |
DSM-IVに基づく双極性障害、大うつ病性障害患者と、健常対照者を対象として、血小板内カルシウム(Ca)貯蔵部位である小胞体膜に存在するCa-ATPaseポンプ(SERCA)機能を検討し、プロテインキナーゼC(PKC)系やカルモジュリン(CaM)系調節機構との関連を検討した。SERCA機能の検討では、thapsigargin(TG)添加で出現する一過性細胞質内Ca増加(TCI)と容量依存性Ca流入(CCE)を計測した。結果は、TGによる小胞体からのTCI、CCEとも3群間で有意差はみられなかった。双極性障害のCCEについては、PKC刺激による抑制効果が亢進し、PKC阻害による増強効果が減弱していた。CaM阻害では、3群間に有意差は認められなかった。従って、双極性障害では細胞内Ca環境の恒常性を保つために、PKC系が代償性に亢進し、その結果、PKC系によるCCIの抑制効果が亢進した可能性が考えられる。 双極性障害とダリエ病を合併した女性例の血液からRNAを抽出し、SERCAをコードするATP2A2遺伝子を検出してクローニングを行った。得られたATP2A2遺伝子を双方向からdirect sequenceし、変異を検索したが、明らかな変異は見いだせなかった。これまでの報告と併せると、ATP2A2遺伝子変異自体が双極性障害の病態に直接関係している可能性は低いと考えられる。 双極性障害で疾患特異的にアゴニスト刺激性血小板内Ca濃度増加反応の亢進所見が認められることから、小胞体ストレス反応に関係し、最近、双極性障害発症の危険因子となりうることで注目されていてるXBP1遺伝子多型について、まずは健常者(男性117例、女性56例、年齢32.3±8.1歳)を対象にCa反応どの関連を検討したが、有意な関連は認められなかった。
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