研究課題/領域番号 |
15591216
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
大野 浩司 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (90263277)
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研究分担者 |
三河 須美子 浜松医科大学, 医学部, 助手 (70359743)
渡部 和男 浜松医科大学, 医学部, 助手 (60107828)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | モノアミン / うつ病 / トランスポーター / スクリーニング / VMAT / 結合蛋白 / VMAT-2 / モノアミントランスポーター / yeast two-hybrid |
研究概要 |
うつ病の発症にセロトニン、ノルアドレナリンなどのモノアミン神経系の機能障害、すなわちモノアミンを介した神経伝達機能の低下が大きく関わっている。本研究で注目した小胞体モノアミントランスポーター(VMAT-2)はシナプス小胞内にモノアミンを取り込む輸送蛋白であるが、我々はシナプス小胞内へのモノアミンの取り込みが障害されることによってうつ病が発症するという病態があるのではないかと推察した。具体的には過去の報告をもとに、VMAT-2のカルボキシ終末に結合する蛋白が存在し、その結合によってVMAT-2の機能が調節されているのではないかと考えた。 平成15年度にはVMAT-2 C-terminalをbaitとしYeast Two-Hybrid法を用いてラット脳cDNAライブラリーを行ない、さらに平成16度にはラット線条体cDNAライブラリーを作製してVMAT-2結合蛋白の同定を試みた。スクリーニングによって得られたpositive coloniesの解析の結果、得られたpositive cloneは転写に関わるものが殆どであり、残念ながら期待していたVMAT-2の機能を直接制御する細胞内蛋白、膜蛋白を同定することはできなかった。転写因子がVMAT-2の機能的結合蛋白である可能性を否定することはできないが、それらがfalse positiveである可能性も非常に高いと思われる。そこでこの点についての検討を進める前に、我々は線条体の可溶性蛋白をBlue-Native Gelを用いた電気泳動によって分離し、VMAT-2と蛋白複合体を形成している蛋白群を質最分析によって同定する方法でVMAT-2結合蛋白の同定を続ける方が得策であろうと判断した。この検討によってYeast Two-Hybrid方によるスクリーニングの結果と同様に転写因子がVMAT-2結合蛋白として同定されるかどうか。この点を明らかにした上で結合蛋白との生理的意義について研究を進めていきたいと考えている。 具体的な研究費の期間内には論文として発表するだけの十分なデータを得ることはできなかったが、今までのデータを基盤として今後も引き続き質量分析による新たなアプローチを続けていく所存である。
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