研究課題/領域番号 |
15591248
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
精神神経科学
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研究機関 | 川村学園女子大学 (2004-2005) 川村短期大学 (2003) |
研究代表者 |
簑下 成子 川村学園女子大学, 文学部, 助教授 (20333255)
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研究分担者 |
戸澤 純子 (戸沢 純子) 川村学園女子大学, 教育学部, 教授 (40211396)
小西 聖子 武蔵野大学, 人間関係学部, 教授 (30251557)
佐藤 親次 筑波大学, 人間総合科学研究科, 助教授 (90162437)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | Noh Mask Test / Domestic Violence / Neglect / recognition / facial affect / child abuse / mother / experiment / 表情認知 / 能面テスト / 母子 / DV被害 / 感情 / カウンセリング効果判定 / 母子関係 / トラウマ / DV / 虐待 / 子育て支援 / ネグレクト / コンピュータ |
研究概要 |
海外では被虐待児の表情認知研究がさかんであるが、我が国ではほとんど調査されていない。また、海外においてもDV被害者の表情認知の調査は乏しい。能面テストを用いることにより、従来の研究ではわからなかった母子関係の歪みが量的に測られ、今後の母子支援に役立てることが可能と考えられる。DV被害を受けた母親はうまく子供と遊べない点が特徴である。能面を用いた表情認知テストの結果をその場で、親子の反応の違いを画面表示し、プレイセラピーのように楽しみながら親子交流を促進することができると考えた。 目的: 以上の状況の中で、我々は、能面を用いた表情認知テストを、DV被害をうけた母子に対して実施する計画をした。 a)健常母子に能面を用いた表情認知テストを行い、健常群のデータを取得する。b)DV被害を受けた母子に能面を用いた表情認知テストを行い、c)そのテストの結果を健常群の調査結果と比較する。 方法: 児童養護施設と母子支援施設において、児童15名、母親6名を実験協力者として能面テスト、線描画テストを実施し、表情認知の傾向を検討した。虐待を受けた児童の表情認知の比較検討を能面テスト、線描画テストを用いて実施した。さらに、虐待の種別による比較や両親間DVの有無による表情認知の差異を検討した。 結果: 1、児童の性別、入所施設、通院歴などには、基本的に表情認知の差異は認められなかった。 2、虐待の有無では児童の表情認知の傾向に差異はみとめられなかったが、ネグレクトの有無では、児童の表情認知の傾向に差異がみとめられ、対人機能に影響をおよぼす程の認知のゆがみと関係している可能性が示唆された。 3、DV被害を直接うけた母親本人よりも子供の方に表情認知のゆがみの影響が認められた。 4、DV被害を受けた母子の表情認知の比較を行ったところ、ネガティブな認知に歪んでしまう母親と、表情認知能力が高く、絶えず、他者の気持ちをうかがい、様々な表情を肯定してしまう子供の認知傾向がみとめられた.
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