研究課題/領域番号 |
15591297
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
放射線科学
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研究機関 | 北海道医療大学 |
研究代表者 |
大倉 一枝 北海道医療大学, 薬学部, 教授 (60094827)
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研究分担者 |
玉木 長良 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (30171888)
関 興一 北海道大学, アイソトープ総合センター, 教授 (60094835)
久下 裕司 京都大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70321958)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
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キーワード | 低酸素細胞 / ニトロイミダゾール / 腫瘍診断薬剤 / シングルフォトンCT / ヌクレオシド / X線結晶構造解析 / イメージング / 立体選択的合成 / 生体内分布 / 低酸素細胞親和性 |
研究概要 |
ニトロイミダゾール類は強い低酸素細胞親和性を有し、腫瘍への取り込みが期待されたが、その中枢毒性が強いために、腫瘍診断および治療薬剤としての応用性は限られていた。本研究では、毒性の軽減と腫瘍組織取り込みの効率化を図るため、ニトロイミダゾールを含む新規ヌクレオシドを合成し、そのシングルフォトンCT(SPECT)用薬剤としての有用性について検討した。 目的ヌクレオシド合成には、まず、ニトロイミダゾールと糖部の立体選択的カップリング反応を実施する必要がある。このためには、塩基部の活性化、糖部分の1'位活性化およびOHの保護基の選択が必須である。ハロゲン化アラビノースの保護基として、ベンゾイル基を選び、シリル化されたニトロイミダゾールとカップリング反応を実施すると、反応は円滑に進行した。この場合、2'位のアシル基の隣接基効果により、アラビノースの1'位のハロゲンの配位にかかわらず、α-ヌクレオシドのみが生成した。 核酸トランスポーターによる腫瘍への集積を考慮すると、β-ヌクレオシドの有効性が期待された。本研究では、α-リボシドから2'位のOHの配位を反転させ、C_<1'>-C_<2‘>cisヌクレオシドに変換する方法により、β配位をもつニトロイミダゾールアラビノシドの立体選択的合成を確立し、新規アゾマイシンヌクレオシドを得ることができた。さらに糖部のヨード化について検討し、2級OHである2'位および1級OHである5'位の選択的ヨード化に成功した。新規アゾマイシンヌクレオシドは、X線構造解析により、絶対構造,糖部のコンフォメーションを含め、その構造の詳細が明らかにされた。^<125>I標識体について、その薬剤安定性と腫瘍組織取り込みを検討した結果、腫瘍への集積は良好な結果を示し、シングルフォトンCT用腫瘍診断薬剤としての有用性が示唆された。
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