研究概要 |
1:ヒト膵癌細胞株PANC-1,BxPc3,MCF7を用いPorfimer sodiumの培養液中濃度を5,10,50,100,200μg/mlでインキュベートし死細胞率を比較し殺細胞効果について検討した。PANC-1で順に2%,7%,18%,25%,31%,BxPc3で順に0%,3%,8%,17%,25%,MCF7で順に0%,2%,5%,11%,15%であり、ある程度濃度依存性に殺細胞効果が確認できた。 2:超音波照射単独での殺細胞効果を確認するため、ヒト膵癌細胞株PANC-1,BxPc3,MCF7を用い周波数IKHz,出力0.5W,1.0W,2W,3Wで10sec,30sec,60sec,180sec超音波照射を行った。その結果PANC1で0.5W 10ec,30sec,60sec,180secで0%,2%,4%,5%,10%であった。BxPc3で0.5W 10sec,30sec,60sec,180secで0%,0%,0%,0%,0%であった。MCF7で0.5Wで0%,1%,2%,2%,4%であった。以下同様にPANC-1,1Wで0%,4%,6%,8%,12%,2Wで1%,5%,20%,30%,50%,3Wで10%,30%,60%,80%,90%であった。BxPc3,1Wで0%,2%,4%,10%,15%,2Wで10%,15%,20%,35%,55%,3Wで15%,25%,40%,60,85%であった。MCF7,1Wで2%,8%,12%,20%,30%,2Wで4%,10%,14%,35%,45%,3Wで5%,10%,30%,55,85%であった。超音波照射の出力と時間依存性に殺細胞効果は確認できた。 3:以上の結果よりPorfimer sodiumと超音波照射の相乗効果が期待できる。さらにPorfimer sodiumの光感受性物質投与下での至適濃度と至適超音波出力、時間の検索を行うことで臨床応用への期待が出来る。
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