研究課題/領域番号 |
15591430
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
久保 正二 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (80221224)
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研究分担者 |
西口 修平 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (10192246)
田中 宏 大阪市立大学, 大学院・医学研究科, 講師 (90275256)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2004年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 肝細胞癌 / ミトコンドリアDN / 肝線維化 / C型肝炎 / 肝内胆管癌 / 肝切除 / ミトコンドリアDNA |
研究概要 |
1.肝癌および非癌部肝組織における肝ミトコンドリアDNA変異・欠失パターンの解析 肝切除が施行された肝癌および非癌部肝組織、さらに肝癌以外の肝切除標本(正常肝)を用い、肝ミトコンドリアDNAの変異・欠失パターンを解析したところ、正常肝ではその変異数が限られているのに対し、肝癌およびその非癌部肝組織での変異数は、有意に多く、特に癌部では分化度が低くなるにしたがって、変異数も増加した。また複数回の肝組織のミトコンドリアDNA変異数を検討できた症例においては、経過に伴い、その変異数が増加しており、C型肝炎などの持続により肝ミトコンドリアDNA変異数が影響されることが明らかとなった。 2.肝癌悪性度および非癌部肝組織所見の検索 非癌部肝組織の線維化の程度と肝ミトコンドリアDNA変異数との間に有意な関係はみられなかったが、肝癌多中心性発生の頻度は肝ミトコンドリアDNA変異数の少ない症例に比較し、多い症例で高く、肝ミトコンドリアDNA変異数と肝の発癌ポテンシャルの間に相関がみられる可能性が示唆された。 3.肝内胆管癌と肝炎ウィルスおよび肝組織との関係 本邦における肝内胆管癌に一部はC型肝炎患者に発生することが明らかとなり、肝内胆管癌の発生にも肝炎ウィルスが影響を与え、肝の発癌ポテンシャルの評価は肝内胆管癌の発見や治療に有効であることが臨床的に示唆された。 4.肝細胞癌の発癌ポテンシャルの評価 肝細胞癌の発癌ポテンシャルを多中心性発癌の頻度から推測すると、低血小板数が強く関連していることが判明し、特に10万/μL以下の症例では発癌ポテンシャルが高く、臨床上注意を要すると考えられた。
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