研究課題/領域番号 |
15591450
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
|
研究機関 | 日本医科大学 |
研究代表者 |
横室 茂樹 日本医科大学, 医学部, 講師 (30267223)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
|
キーワード | 胆管癌 / TGFβ / IL-6 / RNAi / HGF / TGFB1 / TGFβ1 / 胆管上皮癌 / TGFβ_1 |
研究概要 |
胆管上皮癌の増殖因子が、正常胆管上皮と同じサイトカインHGF,IL-6であることを我々は見いだしたが、さらに上皮細胞の増殖抑制因子TGFβ1と胆管癌の関係を明らかにしつつある。TGFβ1は正常胆管上皮の増殖に対して抑制的に働くことは、すでに我々が発表しているが、胆管上皮癌とTGFβ1の関係は不明な点が多かった。そこでまず胆管上皮癌がTGFβ1およびTGFβ1レセプターを産成していることをCell Lineを用いてRT-PCRで確認した。さらに肝内胆管上皮癌の切除標本を用い、TGFβ1およびTGFβ1レセプターのmRNAがinVIVOでも発現していることを見いだした。この様に胆管上皮癌はTGFβ1を産成しさらにレセプターを持つことから、TGFβ1は胆管上皮癌に対しオートクライン、パラクラインに作用すると考えられた。そこでTGFβ1に対する中和抗体を胆管上皮癌に作用させると、胆管上皮癌の増殖が抑制されることが解った。また胆管上皮癌にTGFβ1を作用させると、低濃度では胆管上皮癌の増殖を若干抑制するが、高濃度ではその増殖を促進することを見いだした。さらにTGFβ1は胆管癌のgrowth factorであるIL-6の産成を促すことを見いだした。すなわち以上より胆管上皮癌はTGFβ1を産成し、さらにこのTGFβ1は胆管癌のgrowth factor、IL-6の産成を促していると考えられた。さらに我々は、TGFβ1のシグナルを遮断するために、TGFβ1受容体II型(TR2)の発現を抑制する、RNA干渉(RNA interference ; RNAi)分子、二本鎖RNAを開発し特許を申請した。このRNAiを用いて、マウスの肝障害モデルにてTGFβ1作用を抑制し、長期生存を得た。この結果は、GASTROENTEROLOGY 2005;129:1654-1662に発表した。
|