研究課題/領域番号 |
15591451
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 愛知医科大学 |
研究代表者 |
城塚 透子 愛知医科大学, 医学部, 助手 (80351104)
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研究分担者 |
山下 純一 愛知医科大学, 医学部, 教授 (20279285)
中野 正吾 愛知医科大学, 医学部, 講師 (20351108)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 消化器癌 / 乳癌 / 分子生物学的検出 / 微小転移 / 予後 / センチネルリンパ節 / センチネルチンパ節 |
研究概要 |
血中や骨髄中に存在する癌細胞の研究は最近の10年間で飛躍的に進展し、その存在診断法は分子生物学的手法が主体となりました。センチネルリンパ節の同定により癌根治手術におけるリンパ節廓清省略の可能性を検討しました。消化器癌および乳癌手術において色素法によるセンチネルリンパ節の同定を行いました。腫瘍周囲にICG5mLを注入し、腫瘍からドレナージされる最初のリンパ節を同定し摘除しました。またRI法によるセンチネルリンパ節の同定も併用しました。手術前日にテクネシウムラベルのトレーサーを腫瘍周囲に注入し、術中、ガンマプローベを用いてセンチネルリンパ節を同定しました。摘除したセンチネルリンパ節は半割し、半分を術中病理診断、半分を術中迅速遺伝子診断に用いました。2年間に91例の症例に色素法とアイソトープ法の併用で、センチネルリンパ節生検を行いました。91例中センチネルリンパ節を同定できたものが90例で、同定率は99%です。センチネルリンパ節の同定個数は1ないし2個で平均1.2個でした。その存在部位は、すべてlevel 1に存在しました。90例中6例がHE染色にて転移陽性で、うち6例中4例は、センチネルリンパ節のみに転移が存在しました。90例中84例は、センチネルリンパ節転移が陰性で、これらは全例、nonセンチネルリンパ節への転移もありませんでした。これまでの成績は、正診率100%、偽陰性率0%という事になります。100名の乳癌患者につきまして、術前と術後2〜3週目の末梢血中CEA mRNAの検出結果を解析しました。観察期間の中央値が4年11ヵ月の時点では、術前術後を通じてpersistentにmolecular detectionされる症例は、他の組み合わせに比べ、予後不良であることが判明しました。本研究において、センチネルリンパ節における微小転移の分子生物学的存在診断の臨床的意義と問題点について明らかにすることができました。
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