研究分担者 |
末吉 晋 久留米大学, 医学部, 助教授 (30235840)
田中 寿明 久留米大学, 医学部, 講師 (20227151)
田中 優一 久留米大学, 医学部, 助手 (50268900)
笹原 弘子 久留米大学, 医学部, 助手 (10279185)
鈴木 弦 久留米大学, 医学部, 助手 (80279182)
田中 健 久留米大学, 医学部, 講師 (60217023)
|
研究概要 |
目的:切除可能(中等度進行)食道癌を対象とし、食道切除と化学放射線療法の成績を比較する。 対象:(1)胸部食道の扁平上皮癌、(2)中等度進行癌:cT2-T3,cN0-N3,cMO, cStage II-III (3)手術可能な全身状態および根治的化学放射線療法が可能な全身状態 (4)活動性の進行重複癌がない。(5)Infomedconsentが得られている。 方法:ICに基づいて、患者が治療法を選択する。 (1)食道切除術群:治癒切除例では化学療法、姑息切除例では化学放射線療法を追加。 (2)化学放射線療法群:主病巣と転移リンパ節に放射線60Gy+CDDP/5FU少量連日2コース (3)Neoadjuvant群:化学放射線療法半量投与の効果をみて、手術するか否か決定する。 結果:2003-06年に102例をエントリー。食道切除76例、化学放射線療法18例、Neoadjuvant8例。 これは同期間中の切除例の55%(79/144)、非切除例の19%(23/119)であった。 (1)食道切除群:治癒切除59例、姑息切除16例、試験開胸1例 (2)化学放射線療法群:CR:14例、PR:2例、NC:2例、救済手術例なし。 (3)Neoadjuvant群:切除3例、非切除5例(CR=3例、PR:2例) 食道切除群の1,2,3年生存率は81%、56%、49%、化学放射線療法群の1,2,3年生存率は89%、68%、46%、Neoadjuvant群の1,2年生存率は50%、50%であった。はじめに化学放射線療法を選択した群(化学放射線療法群+Neoadjuvant群)の1,2,3年生存率は74%、60%、40%であった。 結論:切除可能(中等度進行)食道癌に対する化学放射線療法は、短期的には食道切除と同等の生存率を得る可能性がある。
|