研究課題/領域番号 |
15591474
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
石黒 眞吾 鳥取大学, 医学部, 助教授 (70212868)
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研究分担者 |
松田 成人 鳥取大学, 医学部, 講師 (30291462)
應儀 成二 国立大学法人鳥取大学, 医学部, 教授 (50168845)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 心保存 / 虚血プレコンディション / ラット摘出心 / 心機能 / 内因性心筋保護因子 / 虚血再灌流障害 / カルシウムイオン過負荷 / preconditioning / 心筋保護 / 長時間心保存 / 心筋細胞不死化 |
研究概要 |
本研究は虚血による内因性心筋保護因子活性化と薬物による内因性心筋保護因子活性化が、長時間心保存に応用可能か否かを検討することを目的とした。単離心筋細胞レベルの研究でPKC(Protein Kinase C)が内因性心筋保護効果を促進し、心筋虚血再灌流障害を抑制することを証明してきた。その機序においてはPKCを長時間虚血前投与することにより、虚血再灌流時における細胞内カルシウムイオン過負荷を軽減し、カルシウムイオン過負荷によるアポトーシス誘発を軽減することによりものであることが証明された。ラット摘出心を用いて、内因性心筋保護因子活性化による虚血耐性獲得が長時間心保存に影響を与えるかについて、心機能変化の観点から研究をおこなった。心機能評価はLangendorff灌流装置(Fig.1)により、心機能を測定した。虚血耐性獲得は短時間虚血および再灌流によるischemic preconditioningとした。短時間虚血(5分間)短時間再灌流(5分間)によるpreconditioningを行い、St.Thomas液にて心停止を得た後、50mlの心保存液内に単純浸せき法で保存した(Fig.2)。心保存液としては細胞外液型のKrebs-Henselite solution,心筋保護液のSt.Thomas solution,および生理食塩水の3種類を用いた。心機能については左室拡張末期圧(LVEDP)、左室圧(LVDP)、左室収縮能(LVdP/dT max)、左室拡張能(LVdP/dT min)、心拍数(HR)、冠血流量(coronary flow)を検討した(Fig2)。4時間保存後の心機能はischemic preconditioningを施した群が有意に保たれていることが判明した(Table1、Table2)。3種類の心保存液間では有意な差は認められなかった。心機能についてはLVEDP、LVDP、LVdP/dT、HRを改善させたが、coronary flowについては改善が認められなかった。 ミトコンドリア選択的Kチャンネル開口薬(Diazoxide)および免疫抑制剤(シクロスポリン)によるPreconditioning効果の検討、さらに心筋テロメアーゼ活性との虚血耐性の関係については今回の実験では技術的問題が多く検討に値する結果を得ることができなかった。
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