研究課題/領域番号 |
15591493
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
胸部外科学
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研究機関 | 国際医療福祉大学 (2004) 東京医科大学 (2003) |
研究代表者 |
中村 治彦 国際医療福祉大学, 保健学部, 教授 (80183523)
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研究分担者 |
川崎 徳仁 国際医療福祉大学, 保健学部, 講師 (70338804)
加藤 治文 東京医科大学, 医学部, 教授 (20074768)
斉藤 誠 (斎藤 誠) 東京医科大学, 医学部, 助教授 (30225734)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | 肺癌 / 遺伝子異常 / 遺伝子診断 / 遺伝子発現 / PCR / RT-PCR / リアルタイムPCR / 腺癌 / 遺伝子 / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / CEA / 血清診断 |
研究概要 |
リアルタイムPCR法による肺癌発現遺伝子の高感度検出と診断への応用を目的として研究を行った。初年度は基本的実験条件を検討するために肺癌細胞で発現頻度が高いCEAの肺癌細胞におけるmRNA発現定量を行った。同一症例に対し、免疫組織化学によるCEA抗原発現、mRNA発現、血清中CEA濃度の計測を行い、比較検討した。10例の非小細胞肺癌を検討した結果、8例の肺癌組織から特異的PCR産物を確認できた。血清CEA値はcut-offを2.5ng/mlとすると異常値は2例で観察された。血清中のCEA値と肺癌組織のmRNA量は相関したが、必ずしも全例で一致せず、血清中濃度はCEA産生能に加えて、体内の腫瘍細胞の総数、CEA代謝能などの因子が関与するものと推測された。 最終年度は肺癌細胞で遺伝子発現が高頻度に観察されているHER2、Ki67、VEGF、cytokeratin19、EGFRを加えて検討した。治療前肺癌患者30例の末梢血液10mlを採取し、その細胞成分からRNAを抽出して検体とした。これら6種のマーカーを同時に使用した時、いずれか少なくともひとつのマーカーが陽性となった症例は30例中6例(20%)存在し、病期が進行するほど陽性率が高い傾向を認めた。EGFRのexon18,19,21変異と血中EGFR陽性細胞存在の関係を検討したが、EGFR変異と血中EGFR陽性細胞の存在には関連がなかった。 本研究によってリアルタイムPCR法による肺癌発現遺伝子の高感度検出は可能であることが示された。しかし、診断への応用にあたってはさらに感度を上げるための工夫が必要と考えられる。
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