研究課題/領域番号 |
15591533
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
脳神経外科学
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
甲斐 豊 熊本大学, 大学院・医学薬学研究部, 助手 (30322308)
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研究分担者 |
濱田 潤一郎 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (40253752)
森岡 基浩 熊本大学, 医学部附属病院, 講師 (20295140)
矢野 茂敏 熊本大学, 医学部附属病院, 助手 (60332871)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | くも膜下出血 / ウロキナーゼ / 脳血管攣縮 / 脳血管内治療 / 破裂脳動脈瘤 / 動脈瘤塞栓術 |
研究概要 |
破裂脳動脈瘤のコイル塞栓術(血管内手術)後に、くも膜下腔に残存する血液を排除させるために、我々は腰椎ドレナージの方法を応用し、マイクロカテーテルを腰椎部硬膜下腔から挿入し、その先端を大槽部に留置する方法を考案した。大槽部に留置したマイクロカテーテルから血腫を溶解する薬剤(ウロキナーゼなど)を注入することで、くも膜下腔内に残存した血腫を溶解することが可能となり、脳血管攣縮の予防が行えるようになった。くも膜下腔に留置するチューブをマイクロカテーテルを用いることで、安全にしかも容易に大槽留置が行えた。この方法が確立され、脳血管攣縮の予防が確実に行えるようになってきたため、破裂脳動脈瘤に対する治療法が、従来の開頭術によるものから血管内手術によるものに移行していく可能性が高いと考えられた。開頭術を行わないで破裂脳動脈瘤の治療が安全にしかも確実に行えるようになっており、入院期間が短縮され、抗生剤を含む種々の薬剤が不要となり、医療費の大幅な削減が可能となるばかりでなく、切らないで治すという意味で患者負担は大きく軽減した。破裂脳動脈瘤の治療法の大きな転換期を迎えることが予想され、多くの医療現場に普及していく可能性が高いと考えられる。さらに、従来治療適応のなかったような重症のくも膜下出血症例にも対処が可能となり、くも膜下出血全体の治療成績の向上が期待できることを報告した。
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