研究課題/領域番号 |
15591631
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
板野 義太郎 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30127542)
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研究分担者 |
横山 正尚 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (20158380)
溝渕 知司 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (70311800)
森田 潔 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (40108171)
阿部 康二 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20212540)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | 帯状疱疹後神経痛 / 動物モデル / 神経因性疼痛 / NMDA受容体 / 神経栄養因子 / 難治性疼痛 / 遺伝子 |
研究概要 |
当初の目標として我々は帯状疱疹後神経痛モデルにおける難治性疼痛の機序解明を目指した。Kuraishiらの報告したマウスにおける単純ヘルペスウイルス接種による帯状疱疹様皮疹モデルを作成、使用しようとしたが、単純ヘルペス感染であり帯状疱疹モデルとは言い難いとの批判を数名の研究者より受けた。また、より実験を効率的に施行しようとマウスよりラットに同ウイルスを接種することを考慮したが、短時間の疼痛モデルしか作製できないことが判明した。次の手段として文献的に一つだけ認められるラットにおける帯状疱疹後神経痛モデルの作成を考えたが、この帯状疱疹ウイルス種の入手が困難であることが判明した。 そこで新たな難治性疼痛モデルとして坐骨神経損傷モデルおよび脊髄神経結紮モデルを完成さした。帯状疱疹後神経痛と同様に神経因性疼痛を生ずるこれらのモデルを使用し、その疼痛機序の解明ならびに治療を脊髄の遺伝子レベルで行ってきた。脊髄神経結紮モデルにおいて、NMDA受容体が関与していることが示唆されているが詳細は明らかではない。我々はこのモデルにおいて、まず脊髄レベルで疼痛関連遺伝子の量的変化をRT-PCR法を用いて極めて微量の検体でも測定できる技術を修得した。その結果、一個の後根神経節より各種疼痛関連遺物質のmRNAの変化を測定可能とした。また、同時にin situ hybridization法も取り入れ、局在も脊髄レベルで確認できるようになった。その上で、治療として脊髄くも膜下にNMDA拮抗薬を微量持続注入したときの変化を観察した。さらに、神経栄養因子の働きが神経因性疼痛の成立ならびに抑制に大きく関わっていることが示唆されている現状を受けて、神経栄養因子のsiRNA療法を現在実験中である。特にBDNFのサブタイプのプライマー作成に成功し、より選択的な阻害を可能とすることで機序の解明にもいっそうの貢献が期待される。
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