研究課題/領域番号 |
15591651
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
麻酔・蘇生学
|
研究機関 | 山梨大学 (2005) 横浜市立大学 (2003-2004) |
研究代表者 |
安藤 富男 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 教授 (00193110)
|
研究分担者 |
越後 憲之 横浜市立大学, 医学部, 助手 (00363797)
原田 高志 横浜市立大学, 医学部附属病院, 助手 (40326038)
|
研究期間 (年度) |
2003 – 2005
|
研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
|
配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | ATP感受性Kチャネル / ニューロン / 黒質 / アデノシン / 虚血再潅流 / ミトコンドリア / 活性酸素 / 黒質ドーパミンニューロン / protein kinase C / フラビン蛋白 |
研究概要 |
【目的】神経細胞膜上のATP感受性K(KATP)チャネルは、細胞内ATP濃度の低下により開口し、細胞膜を過分極させ細胞興奮性を抑制する役割を果たし、低酸素時の痙攣の制御や虚血細胞の保護に関与すると考えられる。アデノシンは心筋KATPチャネルのATP感受性を低下させ、チャネルの開口を促進することが報告されており、神経細胞のチャネルでも同様な機能調節が想定されるが、充分解明されていない。本研究では、A1アデノシン受容体作動薬の神経細胞KATPチャネルの開口に対する効果を検討した。 【方法】13-17日齢のラットから黒質を含む脳スライスを作成し、緻密層ドパミンニューロンよりwhole cell voltage clamp法を用いて膜電流と膜コンダクタンスを記録した。 【結果】保持電位-60mVにおいて、ピペット内液にATP 1mMを添加し、潅流液glucose濃度を25mMにした条件では、測定開始から約15分間膜電流および膜コンダクタンスに大きな変化はなかった。A1アデノシン受容体作動薬である(-)-N^6-2-phenylisopropyl adenosine(R-PIA)を潅流液中に前投与すると、測定開始15から20分間で109.9±65.3pAの外向き電流が生じ、膜コンダクタンスが増加した。これらの変化はKATP阻害薬であるtolbutamideによって強く拮抗され、A1アデノシン受容体拮抗薬である8-cyclopentyltheophylline(CPT)前処置によって消失した。 【結論】以上より、ラット黒質緻密層ドパミンニューロンにおいて、KATPはA1アデノシン受容体刺激によって活性化されると考えられる。
|