研究課題/領域番号 |
15591746
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
下屋 浩一郎 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40291950)
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研究分担者 |
福田 裕償 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40324751)
早田 憲司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (80314433)
木村 正 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90240845)
古山 将康 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00183351)
村田 雄二 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (40283759)
神崎 徹 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00263278)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ケモカイン / フラクタルカイン / CX3CR1 / 卵管 / 子宮内膜症 / 腹水 / 子宮内膜 / 子宮頚管 / ケモカイン受容体 / 子宮頚 / 精子 / Fractalkine / Erythropoietin |
研究概要 |
NK細胞を中心とした免疫制御機構の妊孕現象に対する関与について解明され、NK細胞に対する遊走活性可能を有するケモカイン・ケモカイン受容体の妊孕現象に対する影響に関心がもたれている。本研究ではNK細胞に対して強力な遊走活性をもつフラクタルカイン(FRK)に注目した。ヒト卵管組織におけるFRKの発現を解析したところ卵管各部位において恒常的にFRK蛋白およびmRNAの発現を認め卵管上皮にFRK蛋白の発現を確認した。一方、卵管にFRK受容体を有する細胞の浸潤を認め、卵管における免疫維持機構にFRKが機能していることが確認された。さらに、精子の尾部にFRK受容体の存在が確認でき、精子・卵管の相互機構にFRK蛋白が関与している可能性が示された。次に、女性の腹腔内環境におけるケモカイン・ケモカイン受容体の関与について解析するために腹水について解析を進め、子宮内膜症病変の有無と腹水中のFRK濃度と相関し、その産生源は腹膜上皮細胞であり、さらに腹水中のFRKによって受容体陽性の細胞が腹水中に遊走されていた。腹水中のFRKが子宮内膜症の病態形成に関与していることが明らかとなった。ついで子宮内膜および子宮頚管におけるケモカイン・ケモカイン受容体システムについて解析するためにFRK・FRK受容体について検討した。子宮内膜にFRK蛋白が発現しており、その蛋白発現は分泌期後期から妊娠脱落膜において強発現しており、内膜組織にFRK mRNAの発現を認め、FRK受容体陽性細胞が子宮内膜に存在した。また、子宮頚管組織にもFRK・FRK受容体システムが存在し、子宮頚管粘液中にもFRK蛋白が分泌されていた。これらの結果から子宮内膜・子宮頚管におけるFRK・FRK受容体系は精子の卵管への遊走作用および着床期における内膜環境の維持さらに妊娠初期の免疫応答機構維持に作用していることが明らかとなった。
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