研究課題/領域番号 |
15591759
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松田 貴雄 九州大学, 大学病院, 助手 (10304825)
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研究分担者 |
加藤 秀則 九州大学, 大学病院, 講師 (60214392)
和氣 徳夫 九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 胞状奇胎 / 絨毛癌 / HTF12 / 雄性発生 / ホモ欠失 / フォルスコリン / 絨毛癌化 / 雄核発生 / HTF-12 / ヒト7番染色体 / スプライシング変異 / Znフィンガー / KRAV |
研究概要 |
HTF12遺伝子はヒト7番染色体7q11.2に存在し、3つのスプライス変異によるcDNAが存在する。絨毛癌においてこの領域がホモ欠失であることから、絨毛癌化への関与を調べた。発現に特徴的な配列が有るのかどうか検討を行ったが、プロモーター配列に特異的な配列は見つからなかった。絨毛癌の摘出組織での発現解析は困難なため、正常絨毛における発現について発現部位を確認した。In situハイブリダイゼーション法にて合胞体化した栄養膜細胞で発現が認められた。合胞体化していない絨毛細胞では発現が認められなかった。このため、HTF12遺伝子は合胞体化に関わる遺伝子であることが推定された。さらに絨毛細胞を合胞体化させる化学物質であるフォルスコリンを添加した場合、明らかに合胞体化が促進され、合胞体細胞におけるHTF12の発現が増強された。このためフォルスコリンはHTF12を介して作用していることが示唆された。これまでに得られた奇胎組織ではHTF12領域の欠失は認められず、HTF12の発現も消失していなかった。HTF12は絨毛が奇胎化水腫化するレベルに作用するのではなく、発現消失することによって発癌のレベルで癌化に関与することが示唆された。また、胞状奇胎は嚢胞化した絨毛154例のうち、肉眼的に全奇胎は68例で、他に部分奇胎は、顕微鏡的奇胎が含まれていた。しかしながら多型を用いた解析では、120例が雄核発生であることが判明し、遺伝子診断による診断が今後、肉眼診断にとってかわれることを予見させる結果となった。これまで全奇胎以外からの癌化の症例について、再検討を行う必要性が確認された。多型解析により、これまで日本人に大きな多型解析のデータが無かったが、日本人の多型の分布が確認された。血液と奇胎組織の間で分泌に大きな偏りはなかった。
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