研究課題/領域番号 |
15591842
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 福島県立医科大学 |
研究代表者 |
飯田 知弘 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (50241881)
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研究分担者 |
齋藤 昌晃 福島県立医科大学, 医学部, 助手 (90363754)
村上 正巳 群馬大学, 医学部, 教授 (30241871)
佐藤 拓 群馬大学, 医学部, 助手 (70323350)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
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キーワード | 中心性漿液性網脈絡膜症 / 内因性副腎皮質ステロイド / コルチゾール / s-IgA / 白色斑紋 / カテコールアミン |
研究概要 |
中心性漿液性網脈絡膜症の発症、病態と内因性副腎皮質ステロイドなどのストレスマーカーとの関係を解明することを目的とした。本能の臨床例で、フルオレセインとインドシアニングリーン(ICG)蛍光遺影所見の変化と、副腎皮質機能マーカーの推移を記録した。一部の症例では、急性期だけでなく、黄斑部の網膜剥離が消失して臨床的には緩解している時期についても追跡して検討した。漿液性網膜剥離のある本症(漿液性網膜剥離群)31例に対し、副腎皮質機能マーカーとしてコルチソールを測定した。コルチソールは、従来は通常血清値が用いられていたが、採取時にストレスの影響が加わりえられる値に影響していることが指摘されていた。このため、その影響を受けにくいように唾液中コルチソールを用いることを新たに試みた。コルチソール値は日内変動もあることから採取時間を13時に統一した。また、ストレスマーカーとされる唾液中s-IgAについても測定した。同様の方法で得られた健常人10名(対照群)と比較した。漿液性網膜剥離昇の同一症例15名で、本能の急性期である漿液性網膜剥離のある時期とそれが消失した寛解期を比較した。その結果、唾液中コルチソール(平均0.46十/-0.39)と唾液中s-IgA(平均196.4+/-158.3)は健常者と比較して有意差はなく、また、異なる病期についても有意差はなかった。 これと並行して中心性漿液性網脈絡膜症の診断病態に関する研究を行った。本症では網膜色素上皮からの漏出部に一致して白色斑紋が生じることがあり、これはときに中央が透明な輪状を呈する。この輪状白色斑紋はステロイド使用例など本能の重症例で生じることが多く、その病態についてフルオレセイン蛍光遺影と光干渉断層形を用いて検索した。その結果、中央の透明部は脈絡膜からの漏出液のルートになっており、その周囲に沈着したフィブリンによって白色を呈することを証明した。 また、本症の類縁疾患の病態に関する研究も行った。
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