研究課題/領域番号 |
15591848
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 山梨大学 |
研究代表者 |
柏木 賢治 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (30194723)
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研究分担者 |
今澤 光宏 山梨大学, 医学部附属病院, 助手 (20262652)
高橋 博 山梨大学, 医学部附属病院, 助手 (70273050)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 網膜神経節細胞 / 網膜グリア細胞 / 培養実験 / 細胞間相互細胞 / DNA chip / 一酸化窒素 / 加重負荷 / ミュラー細胞 / 視神経アストロサイト / 緑内障 / 虚血 / Microarray / Differential display / 軸索流 |
研究概要 |
混合培養細胞を用いた場合、細胞毎に異なる負荷反応を十分に解析することができない。そこで、本研究では、単離細胞を用い、負荷条件に対する単一細胞反応を明らかにすると同時に、生体での細胞相互作用を培養細胞で明らかにするために、単離細胞から混合培養を再構築する実験系を作成した。これらにより、種々の負荷に対する単一細胞と細胞間相互作用を分子レベルでの解析することが可能になった。また従来よりも、より定量的で微細な負荷コントロールが可能なin vitro実験系を作成した。 まず、網膜神経節細胞(RGC)、網膜グリア細胞(ほとんどはミュラー細胞)の単離培養に加え、視神経のアスロトグリアをラットやマウスより単離培養する系を確立した。これらの細胞を用い、単離培養や共培養系を作成し、加重負荷や低酸素負荷などの負荷を加え、RGCの生存率の変化、各細胞の遺伝子蛋白レベルの変化を検討した。低酸素負荷を網膜グリア細胞に加えた際に、発現が増強する未知遺伝子をDifferential display法にて検出同定した。網膜グリア細胞はRGCの生存に関与している可能性が高いが、本研究で加重負荷時、共培養されたRGCの生存率を向上することが明らかになった。 加重負荷時におけるRGCの形態変化を検討したところ、神経突起伸長が減少すると同時に、数珠状の変化を多く示した。加重負荷による形態の変化は軸索流障害からRGC死を起すと考え緑内障性神経障害の機序解明に有用と考えられた。 これらの研究からRGCと網膜グリア細胞には外的負荷に対し反応に差があることが明らかになり、生体において外的負荷に対しては網膜グリア細胞が一次的に反応し、その結果RGCの生存に影響を与えていることが明らかになった。これらの結果から、神経保護や神経障害機序を検討する上で、細胞間相互作用を検討することが重要であることが明らかになった。
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