研究課題/領域番号 |
15591849
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 信州大学 |
研究代表者 |
菊池 孝信 信州大学, ヒト環境科学研究支援センター, 教授 (50177797)
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研究分担者 |
太田 浩一 信州大学, 医学部附属病院, 講師 (70262730)
吉村 長久 信州大学, 医学部, 教授 (70211662)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 網膜 / RNA結合タンパク / 神経分化 / ノックアウトマウス / 免疫組織化学 / RNA結合蛋白 |
研究概要 |
(1)PTBLP遺伝子の生理機能を解析 神経系培養細胞PC12株を用いてNGFによる神経分化との関連などについて分子生物学および細胞生物学的検討を行った。PTBLPの転写産物にはC-末端部分にある2個のRRMドメインを欠失したPTBLP-Sが存在している。このPTBLP-Sと完全長PTBLP-Lの2種類のcDNAをPC12細胞で過剰発現させたところ、PTBLP-Sは神経分化に影響を与えないのに対して、PTBLP-Lは神経分化を抑制した。また、PTBLP-LとSをco-transfectionして同時に共発現させた場合、PTBLP-Lは細胞質に移行し、神経分化の抑制効果は見られなかった。これらの結果から、PTBLPは神経分化の制御に深く関与することが示唆された。 (2)PTBLP遺伝子を欠失したマウスの作成 ノックアウトマウス作成のため、ベクターDNAを作製した。このDNAをマウスES細胞に導入し、相同組み換えしたESクローンを単離した。このESクローンを用いてキメラマウスを作製した。10匹のキメラマウスのうち1匹から産まれたマウスに変異遺伝子が移行していた。このヘテロマウスをC57BL/6と8世代以上交配させた。また、ヘテロマウス同士を交配させ、ノックアウトマウスのホモ体の作成を試みたが、ホモ体の産出はできなかった。胎児期で検索したところ、野生型やヘテロ体と形態学的に変化なくホモ体も生存していることから、誕生前後に死亡しているものと考えられる。現在は、胎児網膜を用いて器官培養を行い、網膜の分化過程について検討している。 以上の結果から、PTBLP遺伝子は神経組織の発生分化において重要な役割を果たしていることが明らかとなった。
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