研究課題/領域番号 |
15591888
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
家入 里志 九州大学, 大学病院, 助手 (00363359)
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研究分担者 |
水田 祥代 九州大学, 大学病院, 病院長 (30038856)
田口 智章 九州大学, 大学大学院, 教授 (20197247)
田尻 達郎 九州大学, 大学大学院, 助教授 (80304806)
荻田 桂子 九州大学, 大学大学院, 助手 (40346771)
上杉 達 九州大学, 大学病院, 医員 (30380421)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 新生児遷延性肺高血圧症 / 血管平滑筋 / 血管拡張薬 / 肺動脈 / 細胞カルシウム濃度 / 人工呼吸 / サイトカイン / 侵襲 / 細胞内カルシウム濃度 |
研究概要 |
新生仔ラットの血管平滑筋の特性、特に、侵襲(人工呼吸)が新生仔肺血管に与える影響を調べる目的で、我々がこれまでの研究で用いてきたモルヒネ腹腔内投与によるラット胎児麻酔モデルを使い、肺血管でのサイトカイン産生についての検討を行った。妊娠ラットにモルヒネを腹腔内投与し、新生仔を帝王切開にて娩出後、4時間人工呼吸管理を行った群(胎児麻酔群:FA群)を作成。コントロール群(C群)としてモルヒネ投与を行わずに4時間人工呼吸管理を行った群を用い、新生仔肺血管でのTNF-αの発現を免疫組織染色法を用いて比較検討した。この結果、コントロール群に比べ、胎児麻酔群ではTNF-αの肺血管平滑筋における発現が低下しており、モルヒネが侵襲に対する肺血管平滑筋の反応を抑制することが示唆された。また、両群における血中TNF-α、IL-6及び気管支肺胞洗浄液中TNF-αの測定も行い、比較検討した。血中TNF-α値は、出生直後において、胎児麻酔群でコントロール群に比べ有意に低値を示した。血中IL-6値は胎児麻酔群で4時間人工呼吸管理後に、その上昇が有意に抑制されていた。また、気管支肺胞洗浄液中TNF-α濃度は、出生直後において胎児麻酔群で低値の傾向が認められた。これらのサイトカインは、血管平滑筋を収縮あるいは弛緩させる作用があることが報告されている。今回の研究によりサイトカイン産生を人為的に調節することで、肺血管平滑筋の反応性を調節できる可能性が示唆された。
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