研究課題/領域番号 |
15592000
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 大分大学 (2004-2005) 大分大学(医学部) (2003) |
研究代表者 |
河野 憲司 大分大学, 医学部, 助教授 (50214664)
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研究分担者 |
高橋 喜浩 大分大学, 医学部, 助手 (60347028)
平野 公彦 大分大学, 医学部, 助手 (20325723)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / サイクリンD1 / GSK-3β / インテグリン / 細胞外マトリックス / PI3K-Akt経路 / Ras-MAPK経路 / Akt / Erk / PI3K / セリン残基リン酸化 |
研究概要 |
1.培養環境下での口腔扁平上皮癌(OSCC)細胞のサイクリンD1蛋白発現の変化 OSCC細胞株MOK101、MOK201、SCC9、SCC25のいずれにもサイクリンD1遺伝子の増幅は認めなかったが、monolayer cultureでのサイクリンD1蛋白発現をWestern blot法で検討したところ、SCC9が最も高く、次いでMOK101、MOK201が同程度で、SCC25は最も低かった。さらにSCC9で、monolayer cultureでconfluent、semiconfluentの状態、浮遊培養(multicellular aggregates, MCA)の3条件でサイクリンD1蛋白発現を検討したところ、明らかな差異は認めなかった。次にI型コラーゲン、フィブロネクチン、ラミニン5などの細胞外マトリックス(ECM)上でSCC9を培養すると、SCC9の増殖スピードはECMをコートしていない培養皿に比べて亢進したが、サイクリンD1発現量には明らかな差は捉えることはできなかった。 2.サイクリンD1発現とGSK-3β、Akt、Erk発現の関連 上記のOSCC細胞株におけるサイクリンD1発現と活性型GSK-3β発現の関連をみたところ、両者は逆相関していた。このことからOSCC細胞においては細胞内のサイクリンD1蛋白の分解が活性化GSK-3βにより行われることがわかった。 次にmonolayer cultureとMCAでサイクリンD1、GSK-3β、Akt、Erkの発現と局在を免疫蛍光染色で調べたところ、いずれの蛋白も細胞質にびまん性に分布し、明らかな差異は認めがたかった。しかしGSK-3βはMCAの細胞質辺縁に軽度の偏在する傾向を示し、細胞間接着分子であるβカテニンとの関連を反映しているものと考えられた。 OSCC細胞でがGSK-3βがサイクリンD1発現を調節していることが明らかになったが、GSK-3βの調節機構ならびにその調節にインテグリンシグナルが関わっているかについては明らかにできなかった。
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