研究分担者 |
香川 豊宏 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (00258592)
瀬々 良介 福岡歯科大学, 歯学部, 助手 (70196989)
湯浅 賢治 福岡歯科大学, 歯学部, 教授 (40136510)
徳森 謙二 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (40253463)
清水 真弓 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (50253464)
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研究概要 |
超音波診断法は頸部リンパ節を検査するのに有用な画像診断法である.グレイスケール画像による超音波診断は頸部リンパ節の数,大きさ,部位,形態,辺縁,集合状態や内部性状に広く利用されている.その大きさが診断基準として頻用されているが,使用されるカットオフ値によって診断能(感度、特異度)が変化する.そこで超音波像の内部性状が転移リンパ節の最も信頼できるサインであり,その客観的評価法を確立する必要があると考えた. 目的:この研究の目的は,複雑度を応用した数値(MCV)を利用して口腔癌における頸部腫脹リンパ節の内部エコー性状評価を行い,MCVがリンパ節転移と非転移とを区別する定量的な指標となるかを検討することである. 対象および方法:卵形超音波診断ファントムと病理学的に診断された頸部転移リンパ節27個,非転移リンパ節:23個,計50個を対象として超音波画像を取得した.256グレイスケール像を16階調像で再構成した.MCVは関心領域内の同一濃度の画素域周囲長の平方値をその画素面積で割って算出した.確定診断は頸部廓清術後の病理組織で行った. 結果および考察:MCVはファントム画像の描出条件を変化させてもほぼ同値を示した.また,MCVの合計値は非転移リンパ節よりも転移リンパ節で高値を示した。 結語:MCVは口腔癌における頸部腫脹リンパ節の転移と非転移の鑑別に有用な手法であると考えられた.
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