研究課題/領域番号 |
15592103
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
外科系歯学
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研究機関 | 北海道大学 (2004) 福井大学(医学部) (2003) |
研究代表者 |
北川 善政 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (00224957)
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研究分担者 |
佐野 和生 福井大学, 医学部, 教授 (20145270)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 口腔癌 / FDG-PET / FLT / 動注化学療法 / 器官温存 / 予後予測 / 増殖能 / SUV / 治療効果判定 / 予後判定 / 縮小手術 |
研究概要 |
口腔癌において器官を温存するためには、術前療法の正確な治療効果判定や残存腫瘍の有無の評価が不可欠である。従来の画像診断では得られない腫瘍の代謝活性を反映するFDG-PETを用いて治療効果判定に利用し有益な情報が得られた。口腔癌におけるFDG-PETと細胞増殖能、細胞密度との関係を検討し、PETにより腫瘍の性質や放射線化学療法の効果が予測可能かどうかを評価した。FDGの取り込み量SUVを測定し、細胞増殖能、細胞密度、臨床的、組織学的治療効果と比較した。重回帰分析では細胞増殖能、細胞密度、T分類によりpre-SUVやpre-post SUVを予測できた。FDG-PETは腫瘍の侵襲性を反映し、治療効果や残存腫瘍の有無が予測可能であることが示唆された。CD34抗体を用いて微小血管密度とFDGの関係を検討したところ、pre-SUVの高い腫瘍ほど、腫瘍面積あたりの血管数、血管周囲長の和が少ないことが明らかとなった。この結果は、FDGが低酸素下で腫瘍内によく取り込まれることを裏付けている。さらに、各種癌の悪性度の判定、予後予測に有用性が報告されている核小体形成領域関連蛋白(argyrophilic nucleolar organizer regions : AgNORs)についてFDG集積との関連を検討した。SUVとAgNORsスコアとを組み合わせることにより、われわれが行っている放射線併用動注化学療法の効果や残存腫瘍の有無がより正確に予測可能になった。pre-SUVが7.0より小さい群で3年累積生存率は100%であったのに対し、pre-SUV 7.0以上の群では79%であった。術前療法でCRが得られ、post-SUVが4.0より小さい場合には手術回避、縮小手術が期待できるが、pre-SUVが7.0以上でpost-SUVが4.0以上の悪性度が高く腫瘍の残存が予測される症例では、より根治的な治療や術後補助療法が選択されるべきであると考えられる。このようにFDGの集積値により予後の予測がある程度可能になりPETは臨床上極めて有用な診断法であると言える。FDG集積値から治療効果、残存腫瘍の有無、予後の予測が可能であったことから、PET診断により手術の回避(10例)あるいは縮小手術(19例)がある程度可能になった。以上よりFDG-PETはQOLの向上につながる極めて有用な診断法と考えられた。
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