研究課題/領域番号 |
15592207
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
社会系歯学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
清水 チエ 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 講師 (20162703)
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研究分担者 |
大山 篤 東京医科歯科大学, 歯学部附属病院, 助手 (50361689)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2004年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2003年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 医療事故防止 / 歯科研修医 / 医療事故 / ニアミス / 心理テスト / インシデント報告 / ストレス / リスクマネジメント |
研究概要 |
前科研修医の医療事故防止をはかる目的で、平成15年度と16年度第2年次研修医107名(男性41名、女性66名)に対し、医療事故の実態を把握し、4種類の心理テストSDS, CMI, MAS, STAIによる心理的特性を分析した。 1)研修医の医療事故等に関する年間集計 アクシデンド(医療事故)は、平成15年度19%、平成16年度は約20%の研修医が経験ありと報告した。内訳は、治療終了後または根管治療中に気分が悪くなった例が6件、切削器具による口腔内の損傷が5件、切削器具による治療者の針刺しが3件、その他の順であった。 ニアーミス(ヒヤリ・ハット)の経験は、平成15年度が約92%、平成16年度は約68%であった。最も多い順から、バーの着脱が34件、タービン・バーによる損傷が33件、修復物の誤嚥が、18件(いずれも複数回答)、その他の順であった。 発生時間格別の事故の頻度では、午前11時頃と午後3時頃の診療終了時近くに多かった。また、医療事故により後遺症の残った患者はいなかった。 同一の研修医が2度医療事故を起こした事例が3例あった。 2)心理的特性の分析 SDSでは約60%の者が抑うつ傾向のない正常領域で、中等度以上の抑うつ傾向を有する者はいなかった。CMIでは約82-86%の者が神経症傾向のない正常領域であり、IV領域の者はいなかった。MASでは約74-78%の者には自覚しうる顕在性の不安傾向がなかった。これらの傾向は医療事故あり群と医療事故なし群とのあいだに差が認められなかった。STAIでは、約60%の者の特性不安が高く、ニアミスの数との間に有意差がみられた。医療事故と特性不安との関係は今後更なる研究が必要と思われた。
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