研究課題/領域番号 |
15592306
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
臨床看護学
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研究機関 | 静岡県立大学短期大学部 |
研究代表者 |
塚本 康子 静岡県立大学短期大学部, 教授 (60310554)
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研究分担者 |
奥 祥子 福岡県立大学, 看護学部, 助教授 (40284921)
馬場 志乃 静岡県立大学短期大学部, 助手 (20369549)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2004年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 終末期 / 療養場所 / 緩和ケア / 意思決定 / ギアチェンジ |
研究概要 |
本研究では、終末期にあるがん患者の療養の選択に関する意思決定プロセス、特に一般病棟から緩和ケア病棟へと移る「ギアチェンジ」の様相を明らかにした。研究対象は緩和ケア病棟に入院しているがん患者で、質問紙調査と面接調査を実施した。質問紙は28人から回収、面接調査は18人に行った。面接結果は事例記述的方法で分析した。 以下、本研究の成果を記す。 1.患者が一般病棟から緩和ケア病棟に入院するプロセスは、医師から病名告知される、いくつかの治療を受けて闘病する、治療による副作用の苦痛を体験する、再発や転移などで病状が悪化する、予後告知がないまま、医師から緩和ケアの説明を受ける、医師から他に治療方法はないと宣告される、自分自身の病状を察知する、医師に言われるまま入院する、であった。 2.患者が一般病棟から緩和ケア病棟へと療養場所を変更するギアチェンジの要因は、強い苦痛、医師からの勧め、介護者がいない、家族に迷惑をかけたくない、最期の場所の選択、治療の拒否選択肢のない治療、経済的理由、家族や親戚のがん闘病体験、であった。 3.患者が主体で緩和ケア病棟への入院を決定しているように見えるが、実は家族に配慮しての決定であり、家族がいる場合は患者よりも家族主体で決定される傾向が強かった。患者の自由意思があるのではなく、選択肢のある決定でもなかった。 4.患者の意思決定能力を高めるような、患者力を引き出す看護師の役割が必要といえた。
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