研究課題/領域番号 |
15639007
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 企画調査 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
平岡 昌和 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (80014281)
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研究分担者 |
相澤 義房 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50143780)
蒔田 直昌 北海道大学, 大学院・医学研究科, 助手 (00312356)
木村 彰方 東京医科歯科大学, 難治疾患研究所, 教授 (60161551)
堀江 稔 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (90183938)
山口 正人 金沢大学, 大学院・医学研究科, 助手 (90313650)
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研究期間 (年度) |
2003
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研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2003年度: 3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
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キーワード | QT延長症候群 / Brugada症候群 / チャネル遺伝子 / KvLQT1 / HERG / SCN5A / カテコラミン感受性多形心室頻拍 / ST上昇 |
研究概要 |
QT延長症候群2型(LQT2)例でのHERG遺伝子変異の機能解析から、変異部位により異なる電流抑制機序を示すこと、C端側変異ではチャネル蛋白の膜移送欠陥を呈すること、またBrugada型心電図所見を呈しない特発性心室細動でのNaチャネル遺伝子変異と機能低下の特異性を明らかにし、我が国症例でのQT延長症候群とBrugada症候群の変異と機能変化の特徴につき調査した(平岡)。不整脈症例の遺伝子解析からQT延長症候群10例、特発性心室細動2例、カテコラミン感受性心室頻拍1例に新たな遺伝子変異を見出した。その多くは諸外国での変異とは異なり、フレームシフトが6例と多く、我が国症例の特徴と考えられた(木村)。特発性心室細動例に認めたSCN5A変異・S1710Lはチャネル孔部のアミノ酸置換であり、その機能解析を行いゲート機構のみでなく、イオン選択性やI群抗不整脈薬の作用経路にも変化を生じていることを明らかにした(蒔田)。QT延長症候群の遺伝子解析から13例に新たな変異を見出し、アンダーセン症候群の1例でKCNJ2の変異と機能低下としてDominant negative suppressionを認めた。QT延長症候群の動物モデルにて心電図変化の特徴、Brugada症候群症例でのI群薬によるST上昇、心室細動の誘発を確認した(相澤)。Brugada症候群8家系にSCN5A・5種類のミスセンス変異を見出し、有症候群と無症候群間では変異の有無は、電気生理学検査による心室細動誘発率、心事故発生率にも有意差は認めず、SCN5A変異は病因としては重要であるが、予後予測因子とはなりえないことを示唆した(萩原)。QT延長症候群の遺伝子解析からKCNQ1とKCNH2に変異を認め、その機能解析から機能異常の程度と臨床症状の重篤度が良く一致する例が認められた(山口)。薬剤誘発性後天性QT延長症候群においてKチャネル遺伝子の変異や多型を検出し、それらの多くは機能発現を認めるか軽度の機能低下のみが認められ、軽微な臨床症状を一部説明することを明らかにした(堀江)。動物の組織標本を用いて、QT延長症候群のモデルを作製、心電図波形の特徴や薬物に対する反応性の違い、臨床例での遺伝子変異と臨床症状、薬物反応の違いなどを明らかにした(清水)。
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