研究概要 |
本年度の成果は以下の通りである. (1)ハードウェア非依存部のシステム設計:応用プログラムの移植性を高める研究を行った.具体的にはμITRONオペレーティングシステム上で動作している応用プログラムを,Linuxオペレーティングシステムで動作するように,システムコールの自動変換を行うシステムを設計・開発した. (2)適応型基本ソフトウェアプロトタイプの開発:上記(1)および前年度開発したシステムを現有の組み込みシステムボード上に実装した.また,ユーザの時々刻々変化する環境に自動的に適合できるコンテキストアウエアなミドルウエアの研究・開発を継続した.具体的には,外部センサから取得した生データを,より抽象度の高いコンテキストに変換するエンジンを核とするミドルウエアを設計,実装するとともに,本ミドルウエア上に,コンテキストアウエアな応用プログラムを構築した. (3)プロトタイプの評価:上記プロトタイプを実装に動作させ,ユーザからの評価を通して,本研究課題で遂行したシステムの有効性を実証した.
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