研究課題/領域番号 |
15650026
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
知能情報学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐藤 理史 京都大学, 情報学研究科, 助教授 (30205918)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2004年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2003年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 連想 / 4択クイズ / 質問応答 / ウェブ / サーチエンジン |
研究概要 |
本年度も、昨年度同様、4択クイズを題材にして、これを連想問題として解くことを通して、連想の機械化に取り組んだ。具体的には、問題文から抽出したキーワードと解候補(選択肢)の間の共起に基づく語彙的な関係(連想)の強さに基づく解の選択法を2つ提案し、両者の統合を行った。 手法1は、語の重みに基づいて適切なキーワードを選択し、そのキーワードを利用してサーチエンジンのヒット数を求めることにより、キーワードと選択肢の連想の強さを求め、FA1位の選択肢とBA1位の選択肢のどちらかを解選択ルールによって決める手法である。ここで、FAとBAは、昨年度提案した連想の2つの指標で、前者は問題文から選択したキーワードから選択肢への連想の強さを、後者は選択肢からキーワードへの連想の強さを表す指標である。手法2は、連想の強さに基づいて、最適なキーワードと解候補を同時に選ぶという手法である。これらを組み合わせた統合手法は、まず手法2を適用し、そこで十分なスコアが得られない問題には手法1を適用するというものである。 このような方法を実際に実装し、評価実験を行なった。4択クイズ「クイズ$ミリオネア」の問題のうち、連想でとける可能性のない否定及び比較の表現を含む問題を除いた問題は全体の91%であり、このうち79%の問題を上記の統合手法で正しく解くことができた。この結果は、サーチエンジンのヒット数を利用して連想の強さを測定するという最も基本的な意味的操作が、4択クイズを正しく解くのに有効であることを示しており、人間が行なっている連想の一部を近似的に実現できたと考えてよいと思われる。 なお、クロスワードパズルに対しても、ウェブを用いた連想による解法を試みたが、4択クイズほど目覚ましい成果は得られなかった。
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