研究課題/領域番号 |
15650069
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経化学・神経薬理学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
廣瀬 謙造 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助教授 (00292730)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 味細胞 / 甘味 / カルシウム / イノシトール三リン酸 / トランスジェニック |
研究概要 |
本研究では、生きた味細胞の細胞内情報伝達物質応答を直接in situでイメージングする技術を開発し、この実験系を用いて甘味を感知する分子機構の解明を目指している。この目的のため、1)細胞内シグナル分子に対する蛍光プローブを味細胞特異的に発現するマウス個体(味細胞機能レポーターマウス)の作出、2)甘味物質に対する味細胞内シグナル応答の可視化解析、3)受容体候補遺伝子発現パターンの解析、という流れで研究を遂行する計画であった。平成15年度においては、GFPとカルモジュリンからなるinverse pericamをgustducinプロモータの下流につないだコンストラクトをトランスジーンとして受精卵に導入し、味細胞内カルシウム動態を解析しうるマウスの作出を試みた。PCRおよびサザンプロットを用いてジェノタイピングし、トランスジーンを持ったマウスを得ることができた。本年度はこれらのトランスジェニックマウスにおいて、inverse pericamが味細胞に発現しているかについて解析した。共焦点顕微鏡を用いて味蕾の蛍光イメージングを行った結果、ほとんどのマウスの味細胞において蛍光強度がバックグランドレベル以下であったが、ひとつのマウス系統においては、味細胞と考えられる細胞で蛍光を認めることができた。しかしながら、蛍光は微弱であり、また細胞内で不均一に存在し、発現した蛋白質がアグリゲートを形成してた。一方、培養細胞においてはinverse pericamが正常に発現し、機能することが確認されたことから、inverse pericamは味細胞に対して毒性を有することが推定された。従って、今後この問題を回避するためにinducibleな発現系を用いるべきであることが明らかとなった。
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