研究課題/領域番号 |
15650084
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
覚知 豊次 北海道大学, 大学院・工学研究科, 教授 (80113538)
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研究分担者 |
佐藤 敏文 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助手 (80291235)
加我 晴生 独立行政法人産業技術総合研究所, 生物機能工学研究部門, グループリーダー (20356752)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2004年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2003年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | ハイドロゲル / 医用接着剤 / 止血剤 / 多分岐多糖 / カチオン重合 / 開環重合 / ナノキャリア / ドラッグデリバリーシステム / 熱カチオン開環重合 / 1,6-無水糖 / 1,2:5,6-二無水糖 / 球状多糖 / ゲル材料 / 外科用接着剤 / 人工血管 |
研究概要 |
本研究では新しい機能性ハイドロゲル材料の創製を目的として、種々の糖質原料から誘導した無水糖のハイパーブランチ化による多分岐多糖の精密合成とその機能化を検討し、医用接着剤、止血剤などの新規な生体適合性医用材料の開発を行った。 多分岐多糖は1,6-アンヒドロ-β-D-グルコピラノースなどの1,6-無水糖を用いた熱カチオン開環重合、または、1,2:5,6-ジアンヒドロ-D-マンニトールなどの1,2:5,6-二無水糖を用いたカチオン開環-環化重合により効率よく精密合成できた。構造解析の結果、生成した多分岐多糖は、分岐度が0.38から0.44程で、末端構造を約30%程度有するナノサイズの球状多糖であった。また、モノマーの選択により、生成多糖の分岐度や生分解性などの物性を変化させる事が容易であった。 この多分岐多糖は水酸基を多く含む反応性多糖であり、ジイソシアナート等との反応で容易にゲル材料を生成した。材料の生体適合性を向上する目的で、多分岐多糖にアミノ酸エステルイソシアナートを反応させ、多分岐多糖アミノ酸カルバメートを合成した。多分岐多糖アミノ酸カルバメートとジイソシアナートを用いたゲル化は瞬時に進行し、弾力のあるゲルが生成した。この反応で得られたゲルは、両組成の割合や濃度の変化により利用用途に応じたゲル材料に出来ることから、外科用接着剤や人工血管のコーティング剤などの医療用材料としての応用が可能であった。 また、多分岐多糖アミノ酸カルバメートは疎水性溶媒中で親水性物質を捕捉する両親媒性の球状ナノカプセルとして作用した。多分岐多糖アミノ酸カルバメートはアミノ酸と糖という生体に安全な原材料から合成されており、したがって、この両親媒性を利用した徐放性ナノキャリアとして、水溶性化合物を体内で徐放するドラッグデリバリーシステムへの展開が可能であった。
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