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低出力間歇的超音波照射による褥瘡治療に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 15650112
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 リハビリテーション科学・福祉工学
研究機関神戸大学

研究代表者

佐浦 隆一  神戸大学, 医学部, 助教授 (10252769)

研究期間 (年度) 2003
研究課題ステータス 完了 (2003年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2003年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード褥瘡 / 血管新生 / 低出力間歇的超音波 / プロスタグランディンE2 / 塩基性繊維芽細胞増殖因子 / 皮膚繊維芽細胞 / シクロオキシゲナーゼ / 創傷治癒
研究概要

褥瘡に対する物理療法の有効性を明らかにするために、皮膚線維芽細胞からの血管新生因子(プロスタグランディンE2(PGE2)および塩基性線維芽細胞増殖因子(bFGF))産生に及ぼす低出力超音波照射の影響を検討した。
まず、ヒト皮膚線維芽細胞単層培養系に骨折治療に用いられる超音波を照射(7.5〜120mW/m^2、20分)し、上清中のPGE2産生量を測定した30mW/m^2の超音波を照射したところ、非照射群に比較して照射終了60分後には有意なPGE2の産生増加が観察され、24時間後まで継続した。次に、出力を7.5〜60 mW/m^2まで変化させ照射したところ、終了60分、180分後ともに7.5 mW/m^2で最大のPGE2産生を認めた。すなわち、超音波照射により皮膚線維芽細胞のPGE2産生が促進されることが明らかとなっ。
そこで、PGE2産生の律速酵素(シクロオキシゲナーゼ(COX))の役割を検討したRT-PCRによる検討では30 mW/m^2の照射で誘導型酵素COX-2のmRNA発現がわずかに観察されるものの、異性体(COX-1/COX-2)に対する特異的阻害剤を添加し照射(7.5 mW/m^2を行った実験では、COX-2選択的阻害剤(NS-398)はPGE2産生を抑制せず、COX-1選択的阻害剤添加により皮膚線維芽細胞のPGE2産生が阻害された。すなわち、低出力超音波による皮膚線維芽細胞のPGE2産生促進には、骨芽細胞とは異なりCOX-2が関与していない可能性がある。
次に、同様の実験を行い培養細胞(凍結-融解後の細胞破砕液)中のbFGF産生量を測定した。超音波出力を7.5〜120 mW/m^2まで変化させたところ、終了48時間後にはbFGF産生促進が認められた。
以上より、線維芽細胞への低出力超音波照射は、血管新生誘導因子産生を介した褥瘡治癒に必要な血管新生促進作用を有する可能性が大きいと考える。

報告書

(1件)
  • 2003 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] R.Saura: "Low intensity pulsed ultrasound exposure increases prostaglandin E2 release in human dermal fibroblasts"Bull.Health Science Kobe.. 19(in press). (2004)

    • 関連する報告書
      2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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