研究分担者 |
石田 暉 東海大学, 医学部, 教授 (50118907)
豊倉 穣 東海大学, 医学部, 助教授 (20217566)
花山 耕三 東海大学, 医学部, 助教授 (80189589)
古川 俊明 東海大学, 医学部, 助手 (30276852)
笠原 隆 東海大学, 医学部, 助手 (00366014)
角谷 直彦 東海大学, 医学部, 講師 (00236051)
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研究概要 |
誘発反応装置にNeuropack MEB-2200,磁気刺激装置にMagstim200,刺激コイルに8の字(70mm coil, 2.2Tesla)を用いた.ディスポーザブルの表面電極(NCS電極)で双極導出,電極間距離20mmとした.両側舌骨上筋群を導出部位とし,単発磁気刺激で対側の舌骨上筋群の運動誘発電位(MEP)の最大振幅が導出できた部位を至適部位とした.出力は運動閾値の1.2倍の強さとし,背もたれ60度の安楽座位で5回,左右の大脳皮質運動野で刺激し,MEPの潜時を測定した. ●1.健常人の舌骨上筋群MEP潜時(平均±標準偏差) 70〜79歳(平均73.7±3.3歳:男4名,女2名):(右刺激)7.00±0.73ms,(左刺激)7.52±0.94ms 60〜69歳(平均65.5±4.3歳:男0名,女6名):(右刺激)7.96±1.31ms,(左刺激)8.02±0.82ms 50〜59歳(平均54.7±2.4歳:男4名,女3名):(右刺激)7.03±0.92ms,(左刺激)6.92±0.96ms 40〜49歳(平均43.3±2.1歳:男5名,女1名):(右刺激)8.38±1.54ms,(左刺激)8.25±1.13ms 30〜39歳(平均33.3±1.9歳:男4名,女3名):(右刺激)7.49±0.80ms,(左刺激)7.76±0.97ms 20〜29歳(平均26.7±2.1歳:男3名,女4名):(右刺激)7.11±0.96ms,(左刺激)7.43±1.09ms one-way ANOVAにて各年代(20代〜70代)のMEP潜時に有意差を認めず.unpaired t-testにて各年代の左右MEP潜時に有意差を認めず.加齢による変化は舌骨上筋群MEP潜時において認めず. ●2.健常人の舌骨上筋群MEP潜時の再現性 1回目と2回目(1ヶ月以降,6ヶ月以内)のMEP潜時は,Pearson's correlation coefficientsにて極めて高い相関を認め(r=0.923,n=16,p<.0001), paired t-testにて有意差を認めず.本測定法の再現性は良好であった.(平均41.0±13.8歳:男7名,女1名.左右で大脳皮質運動野を刺激した) ●3.球麻痺患者(脳幹病変)の舌骨上筋群MEP潜時(平均±標準偏差) 嚥下反射が誘発されない完全な球麻痺を呈する慢性期患者1例(83歳女性).上記方法と同様に左右の大脳皮質運動野で刺激したところ,対側の舌骨上筋群MEP潜時が得られた. (右刺激)7.75±0.10ms,(左刺激)7.09±0.08ms
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