研究課題/領域番号 |
15650141
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
丸山 徹 九州大学, 健康科学センター, 助教授 (50229621)
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研究分担者 |
伊東 裕幸 九州大学, 大学院・医学研究院・病態修復内科学, 助手 (70336022)
加治 良一 九州大学, 大学院・医学研究院・病態修復内科学, 助手 (90194729)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2004年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2003年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 大学生 / 定期健康診断 / 風邪 / 心筋炎 / 突然死 / 不整脈 / 学生健康診断 / 心電図検査 / 心臓超音波検査 |
研究概要 |
風邪は大学保健室でも日常的に遭遇する疾患であり、時に全身症状として、風邪心筋炎を呈する。その大部分は、self-limitingな無症候性の心筋炎であるが、時に心臓突然死をもたらすこともある。今回の研究は例年4月に本学で行う学生定期健康診断時の非観血的心臓検査で、風邪罹患者を対象にこれを検討した。風邪については、本人の申告のみに頼らず、内科検診と検温で確認し、非観血的心臓検査として、胸部X線、標準12誘導心電図、心臓超音波検査を実施した。 その結果、正常対照者と風邪罹患者、風邪既往者(検査時風邪がすでに治りかけている者)の3群間に、各検査値に統計的有意差は無かったが、心電図と心臓超音波検査から、左室壁の形態的厚さと電気的な超電力を対比させた。すると、風邪罹患者群は正常者よりも左室起電力に比して左室壁厚が厚い(逆に左室壁厚に比して左室起電力が小さい)ことが明らかとなった。風邪の既往者にも同様の傾向が認められた。 これは風邪の罹患時には、心筋が正常時よりも若干「厚ぼったく」なり、電位が減少する、いわゆる浮腫状の変化を呈することを意味する。これは組織の一般的な炎症所見にも矛盾せず、このような病理学的な変化が疑われる。または残存する際の無理な運動が、心臓突然死を引き起こすひとつの可能性であることも否定できないと考えられる。
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