研究課題/領域番号 |
15650159
|
研究種目 |
萌芽研究
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食生活学
|
研究機関 | 徳島文理大学 |
研究代表者 |
犬伏 知子 徳島文理大学, 人間生活学部, 助教授 (10289316)
|
研究分担者 |
勝沼 信彦 徳島文理大学, 健康科学研究所, 教授 (50035375)
|
研究期間 (年度) |
2003
|
研究課題ステータス |
完了 (2003年度)
|
配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
2003年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | B_6欠乏 / オルニチンアミノトランスフェラーゼ / 皮膚コラーゲン / プロリン / ペアーフィーディング |
研究概要 |
コラーゲン組成の一つであるプロリンはピロリン-5-カルボン酸から生成され、ピロリン-5-カルボン酸はオルニチンから生成されるが、その時関与する酵素にオルニチンアミノトランスフェラーゼ(OAT)がある。ビタミンB_6欠乏ラットではOAT活性が極端に低下しプロリン形成の中間体であるピロリン-5-カルボン酸の生成が低下するという事が報告されている。 そこで皮膚コラーゲン新生におけるB_6欠乏によるオルニチンからプロリン生成障害を、B_6欠乏になると食餌量自体が減ることから、その影響がない状態、すなわち対給餌(Pairfeeding)群を作成し、具体的にはOAT活性との関連で皮膚コラーゲン中のプロリン含量がどのように変化するかを、普通タンパク質レベルの飼料を与えた場合につき検討した。 ラット腹部皮膚よりI型コラーゲンを抽出し加水分解後中和し、HPLCにより皮膚I型コラーゲン分画中のプロリン含量を測定した。 その結果、B_6欠乏食群の皮膚1g当たりのプロリン含量はコントロール食群及びペアーフィーディング群に比較して有意に減少していた。またB_6欠乏食群の肝ホロOAT活性はコントロール食群に比較して有意に低下しており、これらの事はB_6欠乏食群においてはB_6依存性のOAT活性が低下した為に、皮膚コラーゲン新生の抑制が起きたことを示唆している。また、B_6欠乏食群においてはインスリン濃度が低下し、逆にグルカゴン濃度は上昇傾向にあり、糖利用が低下していることを確認した。 以上の結果よりビタミンB_6は皮膚コラーゲン新生において重要な役割を果たしている事が証明された。さらにB_6要求量の増える高タンパク質B_6欠乏食群においての実験も現在進行中である。
|