研究課題/領域番号 |
15651025
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
環境技術・環境材料
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木島 明博 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50161451)
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研究分担者 |
小濱 泰昭 東北大学, 流体科学研究所, 教授 (60006202)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
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キーワード | ナノバブル / 海洋微小生物 / 付着忌避 / 野外フィールド実験 / コンクリート水槽実験 / 養殖環境 / 養殖用ネット / 付着生物 / フィールド実験 / 飼育室内実験 / 流体工学 / 水産学 / 環境科学 |
研究概要 |
本研究は、流体工学によるナノバブルの海産生物付着忌避機構を生物学的観点と流体工学的観点の両面から新たな学問分野への展開と海水利用産業への応用展開について考案することを目的とし,以下の実験を行った。 野外フィールド実験:プランクトンの発生量が多い4月と10月を含むように4月から12月にかけて宮城県女川湾にある筏にホタテガイおよびマガキを入れた養殖用ネットを吊し、通常養殖区とナノバブル区での付着生物種組成、付着量を調査した(生物学的調査)。また、同時に各実験区の流量、流速、溶存酸素量、pH、塩分濃度等の分布(上層、中層、下層)を調べた(物理的・化学的調査)。その結果、ナノバブル区において付着生物が顕著に少なくなることを昨年に引き続き確証できた。しかし、物理的、化学的な環境特性に違いは認められなかった。 飼育水槽実験:そこで、4月から12月にかけて宮城県女川町の海生センターにある1トン水槽(3槽)に野外フィールド実験と同様にホタテガイとマガキを入れた養殖ネットを吊し無濾過海水を1トン/日加え、ノンバブル区、マクロバブル区、ナノバブル区での付着生物種組成、付着量を毎月調査した(生物学的調査)。また、同時に各実験区の流量、流速、溶存酸素量、pH、塩分濃度等の分布(上層、中層、下層)を調べた(物理的・化学的調査)。その結果、どの区も物理・化学的特性に顕著な差はみられなかったがナノバブル区において表層に膜状の物質が出現した。 そこで、膜状の物質を採集し、顕微鏡で観察したところ、微小生物の死骸と見なされ、ナノバブルの海産生物付着忌避が、ナノバブルによる微小生物の死滅除去による可能性が示された。これらの成果は船舶における付着生物防除や陸上養殖における付着生物防除に応用できると考えられ、今後の展開につなげられた。また、これらの成果は応用性の確証をした後に公表する。
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