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有機スズ化合物回収のための化学反応性捕集材の開発

研究課題

研究課題/領域番号 15651026
研究種目

萌芽研究

配分区分補助金
研究分野 環境技術・環境材料
研究機関群馬大学

研究代表者

佐野 寛  群馬大学, 工学部, 助教授 (40162523)

研究期間 (年度) 2003 – 2004
研究課題ステータス 完了 (2004年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード捕集材 / 有機スズ化合物 / トリブチルスズ / ジブチルスズ / 吸着 / 回収
研究概要

本年度は有機スズ化合物回収のための化学反応性捕集材の作成,その捕集材を用いた回収操作,捕集材のリサイクル使用の可能性について検討した.前年度の結果をふまえ,捕集材としてはスチレンと4-ビニルピリジンを2:1で共重合させた架橋型高分子重合体を用いた.この捕集材は参照捕集材として用いたスチレンのホモポリマーにおいて捕集効率が低下した様々な条件(有機スズ濃度,カラム流出速度など)においても安定した捕集効率(ほぼ100%)を示し,TBT(トリブチルスズ)およびDBT(ジブチルスズ)に対して極めて優れた捕集性能を持つことが明らかとなった.つぎに捕集材のリサイクル使用を行うため,吸着した有機スズの溶離実験について検討した.参照捕集材(スチレンホモポリマー)ではTBT, DBT共にポリマー500mgあたりアセトン10mlを流すと約70%の有機スズが溶離され,続いてヘキサン10mlを流すことにより有機スズを100%回収できることが分かった.一方,今回合成したビニルピリジンを含む捕集材ではこれらの操作により全く有機スズは溶離されなかった.これは参照捕集材では単に疎水性相互作用により有機スズが吸着しているのに対し,本捕集材では有機スズとピリジン部位での強い相互作用が働き,溶離されなかったものと考えられる.そこで溶離剤として1Mの塩酸を用いたところ,TBTにおいて10%が溶離され,さらに続けて1Mの水酸化ナトリウム水溶液を流したところ,合わせて60%が溶離されることが分かった.一方,DBTでは同様の操作によっても10%の溶離にとどまった.これはアルキル基の少ないDBTの方が捕集材とより強固に吸着していることを示しており,リサイクル使用を可能にするには溶離剤の濃度,溶離時間などの条件をさらに検討する必要があることが分かった.

報告書

(2件)
  • 2004 実績報告書
  • 2003 実績報告書

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公開日: 2003-04-01   更新日: 2016-04-21  

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