研究課題/領域番号 |
15651055
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
松村 晶 九州大学, 工学研究院, 教授 (60150520)
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研究分担者 |
金子 賢治 九州大学, 工学研究院, 助教授 (30336002)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2003年度: 3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
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キーワード | 透過電子顕微鏡法 / 電子線トモグラフィー / ナノグラニュラー薄膜 / 3次元構造解析 / 暗視野像 |
研究概要 |
本研究では、電子顕微鏡トモグラフィー観察において試料回転ホルダーを活用した試料方位の制御を試行し、ナノ物質の3次元結晶組織を解析する手法を開拓することを主目的とした。具体的には、ナノグラニュラー組織をもつ金属ナノ結晶材料の3次元結晶組織解析を通して回折条件の選択や画像合成の条件について検討を行い、手法や観察条件の最適化を図り手法としての確立を目指した。本年度に得られた主な成果を以下に述べる。 (1)昨年度に引き続き、試料回転ホルダーを使用することにより、回折波が現れる結晶軸と試料ホルダー傾斜軸(X軸)を一致させ、回折条件を制御した明視野による電子顕微鏡トモグラフィーの可能性を検討した。その結果、試料傾斜軸の調整と同時に、電子線入射方位を適宜に調整することにより、像コントラストの最適化が図られることが明らかになった。 (2)非晶質Al_2O_3マトリックス中にナノメートルスケールのFePt微粒子を分散させたナノグラニュラー薄膜について、タスク1で検討したTEMトモグラフィー法を活用して、その3次元構造の観察を行った。対物絞りを挿入しない明視野像から、直径1nm以下のFePt粒子の3次元像を得ることに成功した。 (3)昨年度に引き続き、2.4MeVCuイオンの照射を施したFePtナノグラニュラー薄膜のTEMトモグラフィー観察を行い、FePt粒子の3次元形態を明らかにした。照射によってFePt粒子がイオン照射方向に沿って大きく成長することをトモグラフィーによる3次元構造解析により明らかにした。さらに、粒子形状がFePt組成の関数として変化することを示す結果を得た。
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