研究課題/領域番号 |
15651065
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ナノ材料・ナノバイオサイエンス
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研究機関 | 関西大学 (2005) 独立行政法人理化学研究所 (2003-2004) |
研究代表者 |
岡田 芳樹 関西大学, 工学部, 教授 (90211119)
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研究分担者 |
新海 政重 国立大学法人東京大学, 大学院・工学研究科, 講師 (70262889)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2005
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研究課題ステータス |
完了 (2005年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2004年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2003年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 磁性ナノロッド / ポーラスアルミナ / 電気めっき / ドラッグデリバリーシステム / ナノカプセ / ドラックデリバリーシステム / 交流磁場 / ナノカプセル |
研究概要 |
本研究は、磁性ナノロッドを内部に持つ外部磁場制御型DDS(ドラッグデリバリーシステム)ナノカプセルを開発することを目的にしている。この磁性ナノロッドをカプセルの中に入れ、外部から交流磁場をかけて磁性ナノロッドをカプセル内で回転させることで、開環したカプセルから放出する薬物量を人為的にコントロールできるキャリアーを実現させることをめざして研究を行った。 そこで、平成17年度は昨年度に続いて、磁性ナノロッドカプセルの作成技術の開発を行った。 昨年度までの結果から、アルミニウムの薄板を硫酸、シュウ酸、リン酸などの溶液中で陽極酸化することにより、孔径が数ナノメーターから数十ナノメーターである蜂の巣状の規則正しい垂直孔を板表面に形成させることができ、その時形成されるポーラスの径と深さは電圧と時間で制御できることがわかっている。そこで、新たに開発した高周波交流電気めっき法を用いて、硫酸コバルトや硫酸ニッケル溶液中での電着によりポーラスアルミナの孔の中にコバルトやニッケルを埋め込み、コバルト、ニッケルのナノロッドを作成した。そして、クロム酸とリン酸の混合液によりアルミナを溶かし、それらのナノロッドを溶液中に取り出すことに成功した。 溶液中に取り出したナノロッドのサイズをTEM(透過電子顕微鏡)で観察したところ、ポーラスアルミナの細孔径にしたがった直径約30nmの太さと、めっき時間に依存したサブミクロンの長さで、全てのナノロッドがほぼ同じ形状でそろっていた。このようにきれいにそろった太さと長さを持つナノロッドを作成でき、またそのサイズをポーラスアルミナの細孔サイズを変えることから制御できる技術を確立することができた。これにより、磁性ナノロッドを内包するカプセルを効率的に作成することが可能になった。
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