研究課題/領域番号 |
15651070
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研究種目 |
萌芽研究
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
マイクロ・ナノデバイス
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研究機関 | 九州工業大学 |
研究代表者 |
浅野 種正 九州工業大学, マイクロ化総合技術センター, 教授 (50126306)
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研究分担者 |
馬場 昭好 九州工業大学, マイクロ化総合技術センター, 助手 (80304872)
西坂 美香 九州工業大学, マイクロ化総合技術センター, 助手 (50336096)
牧平 憲治 九州工業大学, マイクロ化総合技術センター, 助手 (10253569)
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研究期間 (年度) |
2003 – 2004
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研究課題ステータス |
完了 (2004年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,900千円)
2004年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2003年度: 2,500千円 (直接経費: 2,500千円)
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キーワード | 多結晶シリコン / 金属誘起横方向固相結晶化 / 結晶細線 / 金属触媒 / ニッケルシリサイド / 薄膜 / 薄膜トランジスタ / 固相成長 / ナノ造形 / 多結晶シリコン薄膜 / 固相結晶化 / ナノ細線 / 金属シリサイド / 金属誘起固相結晶化 / マイクロ・ナノデバイス |
研究概要 |
ニッケルを金属触媒材料に用いて非晶質シリコン薄膜を固相で結晶化させた場合に生成される、ナノメートルサイズの様々な結晶態様とその生成機構について調査した。 1.シリコンの結晶化は、幅50ナノメートル程度、厚さが10ナノメートル程度の薄いスライス状のニッケル・シリサイドが非晶質シリコン中に、背後に単結晶シリコンを残しながら移動することによって進行することがわかった。 2.横方向結晶化過程において、結晶成長の先端よりも先方の非晶質シリコン薄膜中にニッケル金属が拡散することを確認した。拡散したニッケルの密度によって結晶化の速度ならびに結晶の態様が変化することがわかった。 3.先行拡散するニッケルの密度が小さい場合、幅50ナノメートル程度で長さが20ミクロン以上の細線状の単結晶シリコンを形成できること、中程度の場合には細線状の結晶が頻繁に結晶方位を変えること、また密度が高い場合にはニッケル・シリサイドが自然核発生を起こし、数十ナノメートルの太さのらせん状の結晶が生成されることがわかった。 4.非晶質シリコン薄膜中のニッケル密度を小さくして細線状シリコン単結晶を形成するための手法として、金属供給領域の非晶質シリコン膜表面に拡散制限層として薄いシリコン酸化膜を形成する方法を開発した。 5.結晶成長中に20V/cm程度の直流電界を印加すると、金属供給領域の正極側では結晶化が見かけ上増速され、負極側では減速されることを見出した。これは、ニッケルが非晶質シリコン薄膜中を正極側にドリフトするためにニッケルの密度が高くなるためであることがわかった。その結果、正極側ではらせん状のシリコン結晶が生成され、負極側では細線状のシリコン結晶が成長する。 6.非晶質シリコン中に電気的に活性なホウ素やリンを導入すると結晶態様が変化する。リンを導入すると、ニッケル・シリサイド触媒の方位転換が抑制され、直線上のシリコン結晶細線が形成されやすくなることがわかった。
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